- 作者: あかほりさとる,桂遊生丸
- 出版社/メーカー: メディアワークス
- 発売日: 2005/01/27
- メディア: コミック
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- 作者: あかほりさとる,桂遊生丸
- 出版社/メーカー: メディアワークス
- 発売日: 2005/09/27
- メディア: コミック
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一番軸の部分は、はじめ君を中心にしたベタベタのハーレムラブコメの変形バージョンではあると思うのですが、その周りの部分があまりにも良いです。
話ははずむが宇宙人との事故によって死んで、女の子として生きかえされるところから。この辺の展開は強引極まりないですが、まぁそこはそういうものとして、この世界はファンタジーであるという注意書きみたいなものでしょう。ということでこの先ははなからリアリティーは無しだと思って読みます。
女の子に戻ったはずむに男の子の頃は振られたはずのやす菜が近づいてきたり、幼なじみのとまりがはじめの性別の転換に戸惑いつつもやっぱり好きだと思いなおしたりと、その辺の描写が繊細です。そして出来上がる女の子ばかりの三角関係という百合百合な話が展開します。はずむの苦悩もとまりややす菜の思いも過剰なまでに感傷的に描かれていて、読んでいてもだえ苦しむこと必死。脇キャラにもきっちり目が行き届いてるのも素敵です。はずむが優柔不断なだけのラブコメになりかねないところを、元男の子の女の子にしてしまうことで事情が複雑化され、単純にそうはさせないのが巧いです。そしてあまりシリアスな部分に踏み込まないのもこのマンガとしてはバランスがいいかと。
繊細で可愛らしい絵も大いに魅力的。この絵の好みさと、基本的に性別転換物大好きというのもあって、大いに楽しめました。三人のくすぐったい関係と可愛らしさに久しぶりに「萌え」という感覚を覚えました。読んでいて幸せなマンガです。AIRも良かったし、桂遊生丸は作者買いで。アニメも相当楽しみ。
満足度:A+