F1 ハンガリーGP決勝

ホンダ第三期初優勝! ジェンソン・バトン悲願の初優勝!
という訳で、波乱のレースを制したのはバトンでした。なんというか、感無量。ここまで自分がホンダに肩入れしていたのだということに気がつきました。伊達に幼児期から父親中嶋悟を見せられて育ってないです。
レースの内容はめまぐるしい展開で、触れるべきことが多すぎるので大筋だけをざっくりと。序盤のウェットコンディションから乾いていく路面が全てを乱したレース。ミシュランブリヂストンの美味しい部分が重ならないために、序盤はミシュラン勢が優位。中でもアロンソが怒涛の追い上げでトップまで。ただ、ここでライコネンリウッツィに突っ込んだためにセーフティーカーが入って同一周回(ギリギリでミハエルまで)までの差が帳消しに。ここからはアロンソとバトンのマッチレース。ここで見事だったのがホンダの作戦面。バトンの残りスティントをタイヤ交換を見越して2つに区切り、ウェットのまま走るショートのスティントを挟んでのドライへの交換はすべてドンピシャのタイミングでした。アロンソはトラブルでリタイアしたのですが、あの時点でのラップタイムを見れば、バトンは実力で上にいけたはず。それ位の完璧さでした。
逆に作戦で苦しんだのはミハエル。2位狙いでドライに変えない作戦に出たのが裏目に出て、ずるずるとタイムを落とし残り僅かでデラロサハイドフェルドとパスされて、さらに接触したのか車を壊してリタイア。素直にウェットに変えていれば3位には入れただろうなぁと思っても、ハイリスクの賭けに出たのだから仕方がありません。これでアロンソ、ミハエルはともにリタイアでチャンピオン争いは変わらないまま次のレースへ。むしろこのチャンスをふいにしたということでミハエルが苦しくなりました。
結局2位は発表彰台のデラロサ。そして3位はBMW初表彰台のハイドフェルド。実にフレッシュな表彰台。君が代が流れた時はちょっとグッと来るものがありました。そしてバリチェロが4位でホンダは1−4フィニッシュ。その後ろはベテランらしいいぶし銀の走りで荒れ模様のレースを走りきったクルサード。ラルフが6位で、7位に初出場初入賞のクビカ。クビカは将来に期待がもてるドライバーだと感じました。そして雨に弱いところを存分に見せ付けてしまったマッサが8位でギリギリの入賞。アグリの琢磨は雨の間はミッドランドに大差をつけていたのですが、乾いてからは逆に大差を付けられての最下位完走。このレースまでは、完走しただけでも良しとしておきましょう。
これで今後はホンダ、マクラーレンが競争力を見せそうです。アロンソ、ミハエルの争いにどこまで割って入ってかき回せるかが注目です。