サマーウォーズ

サマーウォーズ 公式ガイドブック SUMMER DAYS MEMORY

何だかあんまり好みの話じゃないかなと思っていたのですが、周囲の皆様の猛プッシュに背中を押されて映画館へ。そして、この映画を見に行けて、本当に良かったと思います。勧めてくださった人たちに感謝！
映画としてはまさに娯楽大作。上映時間中全くだれることのない展開で、息をのんだり、ショックを受けたり、興奮したり、思わずウルっときたりと映画の勢いに飲まれっぱなしでした。
展開的にも設定的にもかなり無茶苦茶というか、OZの設定からして突っ込もうと思えばいくらでもできそうなのですが、家族の絆、人の繋がりという軸が全くぶれないので、もはやそんな細かいことは気にならない感じ。
たぶんこの映画は、細かいことを考えて見るよりも「栄ばあちゃんかっけー！」とか「健二頑張れ！！」とか思いながら、展開に一喜一憂して楽しむもの。OZの世界のファンシーだけどサイバーなデザインと、旧家の騒々しい様子、キングカズマのアクションに、結束していく大家族の絆、そして世界中の願いを背負いみんなの力を合わせての一世一代の大勝負！ 全てがとにかくワクワクドキドキできて、本当に面白い映画でした。
キャラクター的にも大家族のそれぞれの面子がアクの強さでいい味を出しているし、頼りなさそうに見えていざという時に頑張れる健二はカッコいいです。そして身勝手な部分も含めて等身大な感じの夏希も凄く魅力的だと思いました。この２人はもう早くくっついちゃえばいいと思うというか、２人がいちゃいちゃしてる後日談が読みたい！
あとは、セカンドライフ的な「もう１つの世界」であるOZが、対称的なものであるはずの旧家の大家族と、当たり前のように溶けあって描かれていたのが印象的。デジタルと自然、バーチャルとリアルみたいな対比ではなく、現実も仮想空間も当たり前に自分たちの前にあって、自分たちが利用し、自分たちに影響を与えるものとして描かれているのが、今の時代の映画らしいと思いました。そして、その中で昔から変わらない大家族の絆を描くからこそ、時代性と普遍性を併せ持った娯楽大作になっているのかなと思います。
そんな感じでとにかく面白かった作品。傑作だと思います。今からBD/DVDが出るのが待ち遠しい！