読書遍歴を振り返る

一部界隈で地味に流行っている模様の読書遍歴振り返りエントリ、せっかくなので私も書いてみようと思います。私があまり本を読んでいないことが露呈するだけなのですが!

関連エントリ
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colorful | 読書遍歴。
読書遍歴を振り返る(中学時代まで) - 私的ファイル deltazulu 記録再開



幼少のころは母親の読み聞かせで相当色々な話を聴いていた模様。寝る前には「お話聞かせて」とうるさい子供だったらしいのですが、何を読まれていたのかがあまり記憶にない辺りがなんとも。どうも名作文学系が多かったらしく、その中でも数少ない記憶に残っている作品は「ドリトル先生」シリーズと「チルチルミチルと青い鳥」。ドリトル先生は、何故か並居る魅力的な動物たちを抑えてオシツオサレツが好きだったという謎の記憶がついてきます。そしてドリトル先生は動物と会話するだけでは飽き足らず、さりげなく月に行ったりしているから油断なりません。

ドリトル先生月へゆく (岩波少年文庫―ドリトル先生物語)

ドリトル先生月へゆく (岩波少年文庫―ドリトル先生物語)

青い鳥は、火と水と光の精霊とか出てきてワクワクするのが好きだった気がします。たしか。
そして文字が読めるようになるかならないのかのころに愛読していたらものはF1の総集編と海の生き物図鑑だったらしい私。F1総集編でカタカナを覚えたという嘘かほんとか分からないけど、両親の話を総合するとどうも本当らしい逸話があったりとか。あと生き物は海のものに限りますよね!


その後は絵本を経由して児童文学を読む子供になって、小学校時代は学級文庫とかを誰よりも高速で読みあさっていた記憶がありますが、児童文学から先に進まなかったという悲しい事実もあったり。字が小さくなることに抵抗があったらしいよ小さい頃の私!
そしてこの頃読んでいた本で何よりも記憶に残っているのが、斉藤洋作品。「なんじゃひなた丸」シリーズが好きでよく読んでいた記憶があります。

なん者ひなた丸ねことんの術の巻 (なん者・にん者・ぬん者)

なん者ひなた丸ねことんの術の巻 (なん者・にん者・ぬん者)

そんな斉藤洋作品の中でもとりわけ印象深いのが「南博士はナンダンネン」という、遊びを極めようとした大学教授のお話。個性的なキャラクターと「ありとあらゆる遊びをするためには、人生はあまりにも短い」という名言を残した南博士の良い意味のいい加減さは多分私の人格形成に何らかの影響を与えているに違いありません。
そして斉藤洋と言えばなルドルフシリーズの「ルドルフともだちひとりだち」。
ルドルフ ともだち ひとりだち (児童文学創作シリーズ)

ルドルフ ともだち ひとりだち (児童文学創作シリーズ)

ストーリーはぶっちゃけ覚えていないのですが、有名な一作目「ルドルフとイッパイアッテナ」よりも断然こっちの方が好きだったという記憶だけが残されています。
それから、当時読んでいて記憶に残っているのが「名たんていカメラちゃん」シリーズ。瞬間記憶ができる女の子が事件解決する系のお話だったはず。
ぬすまれたダイヤのなぞ (名たんていカメラちゃん (1))

ぬすまれたダイヤのなぞ (名たんていカメラちゃん (1))

今思えば私のキャラ萌えの原点の一つな気がする……!


その後中学に入り、児童文学はもう読まないけど中学生向け小説も読んではみたけどどうもなぁと思っていた頃に出会ったのが、竹書房スターウォーズシリーズ。EP6以降のスターウォーズの歴史を色々な人が寄ってたかって作っていくというまさしく二次創作なシリーズでしたが、これが非常に面白くてすごい勢いでシリーズを読み漁っていた記憶があります。
ハンとレイアが結婚して、子供が3人もいたり(末の男の子にアナキンって名前つけるんだよ!)、謎の勢力による銀河の危機が度々おこったり、ルークがジェダイ再建に奔走したりとかそんな感じで、色々な星を舞台に色々なキャラクターが動いていてるのが好きでした。
そんな中でも好きだったのが、カリスタ三部作の最初に当たる「ジェダイの遺児」。

スター・ウォーズ―ジェダイの遺児〈上〉 (竹書房文庫)

スター・ウォーズ―ジェダイの遺児〈上〉 (竹書房文庫)

<アイ・オブ・パルパティーン>という全自動制御の戦艦の中に閉じ込められるような圧迫感と閉塞感、そしてこの船にとりついていたカリスタという女性のジェダイと、ルークの関係。ダイナミックさが持ち味のシリーズの中では異色作だったような気はするのですが、とても好きだったことを覚えています。


そしてその後は、体調を崩して電車で本を読めなくなったこともあり、本気で小説を読まない日々に突入。そんな中学2,3年のこの頃に一番読んでいたのは、さくらももこのエッセイでした。
有名な初期三部作やそれいがいの子供のころ話が名作であることはもちろん、個人的には滅茶苦茶な道中と夫が腹を下していた印象ばかり残った「世界あっちこっちめぐり」や妊娠・出産体験エッセイなのに便秘話ばかりが印象に残った「そういうふうにできている」なんかが好きでした。この人の文章の面白さは文章だけでこんなに面白くなるんだと当時衝撃的で、私の中の面白さの価値観のベースになっている部分があるような気がします。

ももこの世界あっちこっちめぐり

ももこの世界あっちこっちめぐり

そういうふうにできている (新潮文庫)

そういうふうにできている (新潮文庫)

その中でも好きだったのが異色作「ももこのおもしろ健康手帳」。
ももこのおもしろ健康手帖

ももこのおもしろ健康手帖

さくらももこの異様なまでの健康オタクっぷりがいかんなく発揮されて正直引くくらいなのですが、軽く常軌を逸しているからこそ対話形式の掛け合いの面白さが半端ない作品になっていたように記憶しています。なんだったんだろうあれは的一冊。


高校生になってからは雑誌は立ち読みと学校図書館で色々と幅広く読めど、あまり本は読まないという生活が続いていた感じ。映画化をきっかけに読んだ「ホワイトアウト」が滅茶苦茶面白かったとか、その程度の記憶しかのこっていません。あとトリックにハマった影響でネタ本としては素晴らしかった「どんとこい超常現象」を買って読んでいたり。そして実はこの時期ライトノベルは全く読んでいない私だったりもします。

日本科学技術大学教授上田次郎のどんと来い、超常現象

日本科学技術大学教授上田次郎のどんと来い、超常現象

そんな生活の中、現代社会か何かの授業でさらっと触れた哲学に興味を持って読んだのが、まぁなんというかテンプレ通りに「ソフィーの世界」。
ソフィーの世界

ソフィーの世界

小説の大ネタに哲学要素を使っていることがどの程度哲学の勉強になるかというと微妙な感じがしなくもないのですが、知らない分野だったこともあって凄く楽しく読んだように記憶しています。あと、この作品がバークリをプッシュしているせいで、しばらく(と言っても結構な時期)世の中に存在する自分以外の全てのものが信じられなくなっていた気がします。独我論
その後は勢いに乗って哲学の入門書を何冊か読んで人生の意味を見失った後(池田晶子は危険!)、現代思想の冒険者たちシリーズを「ウィトゲンシュタイン」「ユング」と読んだあたりで、なんとなく自分の中で哲学ブームが軟着陸した感じ。我ながら高校生にして正しく中二病だったように思います。
ウィトゲンシュタイン (現代思想の冒険者たちSelect)

ウィトゲンシュタイン (現代思想の冒険者たちSelect)

特にウィトゲンシュタインは自ら積み上げた踏み台を最後に全部ぶち壊すようなバッサリ感が大好きだったのですが、後期の話辺りでなんとなくの理解すらできない頭脳の限界を感じたために放り投げた記憶があります。あと、ユングはオカルト的には楽しかった。
その後も小説は読まずに、経済学の入門書とか、社会学の入門書とかに飛びついてみるもいまいち身にならない日々が続き、いつの間にか大学受験の波にのまれて参考書しか読まない日常を過ごして高校生活が終了。


大学に入ってからの読書遍歴は、このブログに書いてあることがだいたいすべてなので割愛。最初の方だけを言えば谷川流西尾維新桜庭一樹みたいな入り方をしているはずです。そんな感じで、何故突然ラノベ読みになっているのかが自分でも良く分からない感じではありますが、グダグダのままにこのエントリは締めさせていただきたいと思います。