ハレグゥ 10巻 / 金田一蓮十郎

ハレグゥ 10 (ガンガンコミックス)

ハレグゥ 10 (ガンガンコミックス)

ハレグゥもハレのちグゥ時代から通算20巻、11年目での完結。
そんなわけでちょっと感慨深くもありつつ読み始めたのですが、中身は至っていつもどおりにハレグゥでした。
常識を一足飛びにした不条理展開をグゥの謎パワー他もろもろでそういうものとしちゃった上に、一話完結であってもその効果だけは後々まで持続するというやり方であらぬ方向に進んできたシリーズ。最終巻なので改めて昔を振り返りながら読むと、長老だったはずがもはやペット扱いの毛玉と化したボーア、濃すぎる謎キャラに成長した上に結婚して妹までいたダマ、ポクテの長になっているレジィに、性別転換かかったままのグプタ&ラヴェンナと、思えば遠くに来たものだと思うことしきりです。
そしてこのシリーズで特徴的だったのは、滅茶苦茶な設定とキャラクターをベースにして色々なタイプのなんとなく良い話を展開し、しかもそれはそれでちゃんと笑えて面白いという、原作が二次創作的ななノリだったのかなと思います。この巻でも、グプタ(女版)とラヴェンナ(男版)の、少女漫画ノリなラブ展開が繰り広げられてこれはこれで面白いけど、ハレと一緒になってツッコミたくなる不思議な感覚が味わえるという。
そんな感じに相変わらずのまま完結したハレグゥ。高校生の頃から読んでいた個人的にも思い入れのあるシリーズ、最期まで楽しく読めて良かったです。