幻影博覧会 4 / 冬目景

幻影博覧会 4 (バーズコミックス)

幻影博覧会 4 (バーズコミックス)

完結。ずっと示唆され続けていた真夜の謎が明らかになり、そして訪れる別れ。大正時代のレトロな空気の中で最後まで淡々と描かれ続けた物語でしたが、その中で背後にある感情が一瞬だけ浮き上がってくる瞬間がすごく良かったです。たぶんそれは真夜というキャラクターが、その出自にある背景を背負っているから作品としてもそうなるのかなと。そしてだからこそ、真夜が本人も無自覚に浮かべた涙に、思わず目頭が熱くなるものがあったのだと思います。