GUNSLINGER GIRL vol.14 / 相田裕

GUNSLINGER GIRL(14) (DC) (電撃コミックス)

GUNSLINGER GIRL(14) (DC) (電撃コミックス)

復讐劇の行き着く果て。憎しみで手を血に染めて、手段を選ばずに、走り続けた先の。義体を使ってまでジャコモを追いかけ続けた、ジョゼとジャンの物語の結末。ジャコモも、公社も、この兄弟も、義体たちも、それはまるで終わるべくして終わっていく者たちの物語のようで。そもそも成り立ちから歪んでいた想いが、最後の最後に爆発するような感情の奔流にひたすら圧倒される一冊でした。もう凄いとしか。そしてそこで、ただの道具だった、殺戮のための人形だったはずの義体と担当官の間に感情があるというのが、恐ろしいことなのか、皮肉なことなのか、美しいことなのか、それを読み手は悲劇というエンターテイメントとして享受しても良いものなのか、問いかけられているような気分になるのでした。