にがくてあまい 4 / 小林ユミヲ

にがくてあまい 4 (エデンコミックス)

にがくてあまい 4 (エデンコミックス)

やっぱりこの作品は、どうしても行き詰ってしまった人に周りの人がそっとだったり乱暴だったりなやり方で手を差し伸べる、そんな優しさを描いたものなのだと思った4巻でした。この巻では、ミナミが若手アイドルに人気で押され、大河での演技がバッシングにあったことでもダメージを受けて、みたいなお話。どいつもこいつも素直じゃないくせに、相手が辛い時には手を差し伸べられて、その手を掴むことができるというのは、ちょっと出来過ぎたくらいの話であっても、やっぱり読んでいてそれを信じてみたくなるような何かがあると思うのです。そして相変わらず明け透けな女子トークもあり、働く女性なところもありで、そういうところは美化しすぎないのがこの作品らしいのかなと。その反面相変わらず渚の存在自体が高度にファンタジーなのは、女性向け作品としてはそれはそれで正しい……ような気がします。