絶園のテンペスト 7 / 城平京・左有秀・彩崎廉

絶園のテンペスト(7) (ガンガンコミックス)

絶園のテンペスト(7) (ガンガンコミックス)

まさかのアニメ化も決まった絶園のテンペスト第7巻。
事態はスケールを上げながらクライマックスに向かい、キャラクターたちの間にあった情報の偏りもかなり解消されて、それによって盤面の構図は変わって事態は進展しているようで、けれど相変わらず掴みどころのないお話。
はじまりの樹と絶園の樹を廻る話に大胆すぎる仮説が提示されて、吉野が愛花の彼氏だったことが真広に伝わり、葉風は愛花殺しの犯人を探るための方策を立てて。一つの流れに乗っているようで、見ているものも考えていることも世界レベルの話から個人の恋愛の話までてんでばらばら、そしてそのすべてを集めてもパズルのピースは重要な部分がかけたままのような狐につままれている感触。その中のシリアスも、ラブコメも、脱力展開も、それはそれで楽しいのですが、やっぱりもやもや感はあったり。
となってくると、非常に重要なピースであることは確かな愛花殺しの犯人という要素がこの物語自体をどう変えてしまうのか、次の巻が否が応にも楽しみになります。