ひとりぼっちの地球侵略 2 / 小川麻衣子

この巻は一段落というか次の展開に向けた仕込みといった感じで、ペットな宇宙人を捕獲したり、岬一の双子の兄である凪が帰ってきたりいう日常。希の凪に対してみせる嫉妬めいた感情や、二人のデートっぽい話があったりで、不器用な二人の友達以上恋人未満な日常に温かい気持ちになれるのですが、ただそれだけじゃない話であるというのも確かで、それは対宇宙人の闘いで希が見せた顔であって。
冷たく無機質な非日常と、温かく優しい日常のコントラストにやっぱりはっとさせられて、その両方を抱えた希のアンバランスさ、不安定さにこの先がふと不安になるような一冊でした。彼女が何者であるのかのカギは凪が知っている過去で、それがとても前向きなものだとは思えないだけになおさら。