絶園のテンペスト 8 / 城平京・左有秀・彩崎廉

絶園のテンペスト(8) (ガンガンコミックス)

物語は最終盤、全ての謎は明かされて、バラバラにみえた物語の欠片は一つに繋がりました。
人を喰ったような話。シリアスかと思えばすかされ、突然全然関係ないような話が入り、思ってもみない方向に話は進むという、読者を散々に惑わせてきたシリーズの解決編に当たるこの巻で、まさかここまで見事に全てが繋がるとはこれっぽちも思いまぜんでした。
絶園の魔法使い、はじまりの樹、不破愛花の死、過去に戻った姫宮。混沌としているようだった物語は一つにまとまり、始まりと終わりに収束する。けれど、それで終わらない。それが、場違いのようにそこにいた彼が、彼であったからこそであったこと。
これだけ綺麗にやられたらもうお見事としか言いようがない謎解き編を経て、物語は最終巻を待つばかり。どう決着が付けられるのか、とても楽しみです。