2013年の10作(小説)

モバマススクフェスと艦これに費やした時間で本を読んでいればこんな読了数には……と死んだ子の歳を数えてもしかたがないので2013年に読んだ小説の中から特に面白かったり印象に残った10冊をピックアップしてみました。
現在11月、12月刊行の新刊が大量に積まれておりますが、それは来年2014年に読んだ本としてまとめる方向性でひとつですね……。

安達としまむら 2 / 入間人間

凄い破壊力の百合が唐突に投げ込まれて大惨事ですよ!! な一冊。きららっぽい日常モノを小説でやるのは無理があるのかなと1巻を読んで思っていたらこれですよ!!! クリスマスに遊びに誘ったらちょっと変かなあと懊悩するだけの話のこの破壊力、危険です。
安達としまむら 2 / 入間人間 - FULL MOON PRAYER

東京レイヴンズ 9 to The DarkSky / あざの耕平

アニメに合わせてひとまず9巻まで読んだのですが、7巻から別次元の面白さでした。描かれていたもの、語られていたものに、そういう意味が生まれてくるのか、そういう伏線になっていたのかという驚きの連続で、言葉の扱い方にはさすがの一言。
東京レイヴンズ 6〜9 / あざの耕平 - FULL MOON PRAYER

ビスケット・フランケンシュタイン(完全版) / 日日日

ビスケット・フランケンシュタイン〈完全版〉 (講談社BOX)

ビスケット・フランケンシュタイン〈完全版〉 (講談社BOX)

美しき異形の少女が生き抜いた、人類最後の物語にして人間賛歌。このふわっと残酷な終わりゆく世界と、そこで生きる彼女の姿が、とても好きで好きで。
ビスケット・フランケンシュタイン / 日日日 - FULL MOON PRAYER

know / 野崎まど

know (ハヤカワ文庫JA)

know (ハヤカワ文庫JA)

SF寄せされたいつもの野崎まどだなあと読んでいたのですが、エピローグ、そして狙いすまされたラスト1行にやられました。それにしてもこれがかなり評価されているようで野崎まどファンの私困惑。
know / 野崎まど - FULL MOON PRAYER

ヴァンパイア・サマータイム / 石川博品

吸血鬼の女の子と、人間の男の子の、平凡でありふれて、でも特別なラブストーリー。普通じゃない世界設定を、こんなにも当たり前の、高校生男女の世界として描ききる作者の力に感嘆するばかりです。
ヴァンパイア・サマータイム / 石川博品 - FULL MOON PRAYER

好きと嫌いのあいだにシャンプーを置く / 瀬那和章

優しくて、透明な、一緒に暮らす三姉妹それぞれの恋の物語。ほっとするような、読み終えて嗚呼良かったなと思えるような、そんな一冊でした。
好きと嫌いのあいだにシャンプーを置く / 瀬那和章 - FULL MOON PRAYER

はたらく魔王さま! 7 / 和ケ原聡司

はたらく魔王さま!  7 (電撃文庫)

はたらく魔王さま! 7 (電撃文庫)

ちーちゃんメインで描かれた短編「はたらく女子高生 -a few days ago-」がとても良かったです。高校生の男女三人が考えるはたらくということを、とても温かく誠実に描いた一遍だったなあと。
はたらく魔王さま! 7 / 和ケ原聡司 - FULL MOON PRAYER

ロストウィッチ・ブライドマジカル 1 / 藤原祐

そうだこれが私の読みたかった藤原祐だ! と叫びたくなる一冊。『レジンキャストミルク』が好きだった人は是非読みましょう。続きの楽しみなシリーズです。
[d.hatena.ne.jp/KeiKomori/20130926/p2:title]

ベッドサイド・マーダーケース

ベッドサイド・マーダーケース

ベッドサイド・マーダーケース

30歳になって「大人」になっても、ユヤタンユヤタンなんだなあと思った一冊。あの頃の佐藤友哉の小説にあった何かは、色々なものが変わった今でも、やっぱりここにあるんだなって。

天になき星々の群れ フリーダの世界 / 長谷敏司

2013年の作品ではありませんが、2013年に読んだ作品ということで。もしかすると私は長谷敏司作品のなかでこれが一番好きかもしれません。少女殺し屋が辺境の惑星で出会う少女。そして内戦、政治、平和、友情、生きること。これは決して綺麗な話なんかではなくて、それでも彼女たちの姿を美しいと思いました。すごく、好き。
天になき星々の群れ フリーダの世界 / 長谷敏司 - FULL MOON PRAYER