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バーナード嬢曰く。1、2 / 施川ユウキ

感想 ☆☆☆☆ マンガ

表紙がとても雄弁に中身を語っている通りで、主に図書館を舞台に学生たちが繰り広げる読書家あるあるだったり、本の話題だったり、何かそんな感じのマンガ。
本全然読んでないけど読書家ぶりたい! なんかカッコいいし! みたいなノリでバーナード嬢(自称 本名:町田さわ子)がちょっと昔に流行った小説を読むのが好きな遠藤くん、その遠藤くんが好きなシャーロキアンの長谷川さん、そしてSFオタクな読書家の神林さんと繰り広げる日常を描いた作品です。
あらすじ読んで、ネットとかで感想読んで、なにか読了した気になってちょっと上から目線で喋っちゃうみたいな、思うしたまにやるけど恥ずべきことだよね的なことをめっちゃ自信満々にやったり言ったりするド嬢も、それに対する周りの反応も面白くて爆笑すること多々。もちろん本が好きなら本読めよと思うし、実際ド嬢は勧められたものはちゃんと読んでたりするのですが、でも本を中心にした人間関係の楽しさみたいなものはとてもよく分かる形で見えていて、すごく好きです。ポーズから入るのもただ単純に馬鹿で純粋なだけなことがわかってくるとド嬢は可愛く見えてくるし、そんな彼女とSFオタクな神林さんの友情模様も何だか良い感じでした。
作中で取り上げられる小説は主に古典SFだったりして、私はほとんど読んだことのない話なのですが、ほぼ作者の感想だろうものを熱くキャラクターが語ったりして、ある意味書評本を読んでいるような印象もあったり。この辺の作品の枠を踏み外しそうな熱の入り方とか、キャラクターの誰も彼もちょっとこじらせてる感じとか、そのへんもまた本読みらしくて無言で頷いてしまう感じでありました。
本を読むという楽しみ方だけではなくて、本が中心にある毎日のようなもっと広い意味での楽しさと少しの面倒くささに彩られた作品。面白かったです。