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娘の家出 2、3 / 志村貴子

思春期の少女を中心にいろいろな年代の、どこにでもいそうな、でもちょっと変わった人々を1話ずつ描いていくオムニバス作品。どの話も特別分量が多いわけではなくて、絵もセリフも決して情報量の多いタイプのマンガではないのと思うのです。だから、ともすればさらさらと読み進めて印象に残らないみたいなものになってもおかしくないはずなのに、一編一編に強く掴まれるものがあります。
こう、心の中にあるもやっとした感じの何かが、言葉で説明するようなものではないから直接は書かれてないのだけれど確かにあって、それが行動やセリフの一つ一つを繋いでいる、みたいな感じ。さらっとしているようで、手を触れるとどこまでも奥行きがある感じは、志村貴子作品だなあと思います。
どの話も好きなのですが、お気に入りは不登校のお姉ちゃんと不登校になる妹の話。なんというか、この、あーってなる感じが。