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THE IDOLM@STER CINDERELLA GIRLS 4thLIVE TriCastle Story 9/3・4 @ 神戸ワールド記念ホール

両日LVで見てきましたデレ4thの神戸公演。とにかく楽しいライブだったと思いつつ、まず演出というか仕掛けの部分でびっくりしたというか感心したのでその辺の感想を。


シンデレラは765ASはもちろん、現状で全アイドルに声がついたミリオンやSideMとも違って、ひたすらにアイドルの人数が多くて、まだ曲が無いどころか声もついていないアイドルもたくさんいます。でも、これまではメインどころのメンバーは決まっていて、彼女たちがライブを引っ張ってきたしシンデレラの中心だった。
それは当然のことだと思いますが、ただ、シンデレラガールズというコンテンツはそれだけではいけないはずなのです。全てのアイドルには彼女たちのプロデューサーがいるのがシンデレラガールズなのだから。であれば。今回の4th、特にメインメンバーを外してきたSSAの1日目で、「誰が出て何を歌ってもシンデレラガールズのライブ」という一つのパッケージを作らないと、この先の未来は見えてこないかなあという気がしていました。
それが、まずこの神戸でモバマスでもアニメでもない、デレステというもので一つのライブを成立させられるということが示せた。そして、それ以上に演出の面で、シンデレラでしかできない、シンデレラに必要なことをやってきたのが、何よりも大きかったと思うライブでした。
後ろのLEDで出れすてモデルが踊るという演出。それ自体は例えば初音ミクのライブなどでもずっと取られている手法に近いですが、同じステージで、同じ扱いの存在として声優(中の人)とキャラ(外の人)が共存する、それはその関係性が特殊なこういうコンテンツのライブだからこそできる仕掛けだったと思います。最初の「S(mile)ING!」で真ん中で踊っている大橋彩香島村卯月だし、後ろのモニタで踊るのは渋谷凛本田未央だし、あれは間違いなくNGsだった、みたいな。
で、その真価はライブが進むに連れて見えてきました。キャスト全員が揃わなかったユニットは、揃わなかったキャストのキャラクターが後ろで踊るみたいなこともできれば、曲どころか声もまだついていないアイドルがバックダンサーでデビューすることだってできる。何が凄いって、ライブデビューするんですよ。確かにあのステージで何人ものアイドルが初出演したんですよ。シンデレラガールズのアイドルは、曲がある子だけでも、声がついた子だけでもなくて、約200人全員だっていうことがライブイベントにおいても示された訳ですよ。これはとても大きい思いますし、デレステの大きな功績だと言っても良いんじゃないかと。
そしてそれを逆手に取るように、5人中4人が出演していた炎陣で木村夏樹が踊っていたところからのまさかの安野希世乃登場というサプライズ。次元の壁を揺るがしていくこういうことができるというのも、新しい扉を広げて演出の幅が広がったと感じる瞬間でした。これからが楽しみ。


ライブ全体的には、3rdで見せたショウ的な路線に行くのかと思っていたら、バラエティ方面に進化したという感じでした。まるでバラエティ番組を見ているみたいな面白さの種類。高森奈津美三宅麻理恵といった面々が一門の一門たる所以を見せつけていくMCに、「ショコラ・ティアラ」の最後で取り出したマシュマロむしゃむしゃしながら「ましゅまろキッス」を踊る大坪由佳という存在自体が面白い何かがあったりと、とにかく楽しい気分になるライブだったと思います。個人のパフォーマンスはもちろん前提としてあるのですが、そこだけで勝負をすることはしない、全体として面白いものをというのもまたシンデレラの特性にあったものだと感じました。


あとは、個別に印象に残ったところの感想を。
・曲的にMVPだったのは「Love∞Destiny」。初めてフルで公開された曲の特にCメロからの格好良さ、そして牧野由依佐久間まゆから滲む情念みたいなのが素晴らしかったです。牧野さんのまゆはかわいいのに時折ゾワッとくる感じが見事としか言いようが無いです。
・サプライズで5人揃った炎陣も良かったです。今までなかったパワータイプの集まりという感じ。推しが強いというか圧が強い感じが「純情midnight伝説」に合っていてとても良かったし、サプライズのなつきち登場からの5人の「Rockin' Emotion」も素晴らしかった。良いユニットが生まれたなあと思います。
・最初のMCで見せたアニサマとはうって変わったホーム感から最初のソロで「S(mile)ING!」ではっしーが歌い出した瞬間、余裕というかなんというか、3rdのあの「S(mile)ING!」から先に進んだ島村卯月がここにいるなあと感慨深く。あと、感情が歌にのるようになったなあと。
春瀬なつみさん、出てきた瞬間に龍崎薫。歌っても龍崎薫、踊っても龍崎薫、動き全てが龍崎薫。もう見た目の雰囲気から存在が龍崎薫でびっくりしました。とんでもなかった。薫はデレステで最初の頃にSRを引いて使っていて、本当にめっちゃ良い子で好きなキャラになっていたので、これはちょっともうヤバいと思いました。よく見つけてきてキャスティングしたなというかなんというか。会場とLVのせんせぇの皆様が成仏していないか心配です。
・「ハイファイ☆デイズ」は盛り上がらない訳がなく、その通り盛り上がりました。そして完全にみりあと千枝と薫だった。いつか是非5人全員で見たいです。
・ハイファイのランキングで松田颯水さんが星輝子を1位にしてあげられて良かったと泣いたMCは、胸にくるものが。ああ彼女らはそういう競争の世界で闘ってもいるのだなと、忘れがちなことを思い起こさせてくれた感じ。そして「毒茸伝説」はめっちゃ格好良かった。どんどん進化してると思います。
・「GOIN'!!!」はやはり強い。問答無用。
・「メルヘンデビュー」は両日相変わらず最高に盛り上がって変に涙腺を刺激する何かでした。出る前に出番が次のゆきんこにかけたという「あたためてくる」という言葉といい、生き様か、生き様なのか。
・初日の眼鏡の台座こと長島光那さんもまさに上条春菜って感じでした。赤のセルフレーム好き。


それから、2日目の「Snow Wings」。サプライズでのNGsではっしーが泣いたという話を。
大舞台でも、センターでも、とにかく動じない、泣かないというのがシンデレラのはっしーのイメージなんじゃないかと思うのですけど、3rd2日目のアニメを再現した流れで見せた涙、アニサマでのド緊張して上擦った声と、シンデレラを追いかけてる人にも、なんとなくここのところの変化は見えていたんじゃないかと思うのです。
でも、正直ここであんなに、今まで見たことがないほど泣くとは思ってなかった。
これまでの活動があって、そしてあのアニメがあって、大橋彩香にとっての島村卯月がどれだけ大きな存在になっていたのか。そして島村卯月にとってのNGs、渋谷凛本田未央がどれだけ大きな存在になっていたのか。今回シンデレラのライブとしては珍しくNGsとしては1人での参加だったところに、2人がああいうサプライズの形で隣に来たことが、島村卯月としてステージに立っている彼女にとって、どれだけの喜びと安心をもたらしたのか。そのシンクロ率の高さが、どの場面よりもあの場面での涙に繋がったのだろうなと。あそこで泣いていたのは、果たして大橋彩香だったのか、島村卯月だったのか、みたいな。
でもそれだけで今までのはっしーが泣いたかというと、きっと泣かなかったような気がしていて、やっぱりそれと同時に、大橋彩香という人の変化があると思うのです。1stアルバムからライブの時にも凄く感じたのですけど、感受性というか、感情表現というか、そういうものが、最近開かれつつある感じがしていて。今までの何でもソツなくこなすあの動じなさを生み出していたのは、本人の資質であると同時に、何に対しても一線を引くような、それをそれとして自分の心から切り離すようなスタンスだったと思います。でもそれが変わってきた。本人が「最近人間性を取り戻してきた」と言っているような変化。
そうやって感情を素直に出すようになってきたことで、こんなふうにすぐ泣くようになったり、彼女は脆くなるのかもしれません。でも表現者としての道を選んだ彼女にとって、それはとても大きな進歩なんじゃないかなと思います。そして、そうやって全部でぶつかれるだけの環境が今あって、支えてくれる仲間がいて、それをすることができる表現者としての活動、今回の島村卯月としてのライブのような、があるというのは、ファンとしては本当に喜ばしいことなんじゃないのかなと。
だから、今回この場面で見せた涙というのは、本当に重いと思います。また、ファンとしてそういう瞬間を追いかけていける、そしてその先にある可能性を見ることができるというのは、こんなに幸せなことはないと、改めて思いました。