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ダンガンロンパ十神 下 十神の名にかけて / 佐藤友哉

感想 ☆☆☆☆

 

ダンガンロンパ十神 (下) 十神の名にかけて (星海社FICTIONS)

ダンガンロンパ十神 (下) 十神の名にかけて (星海社FICTIONS)

 

なるほどそういうことか! というか豪快すぎる収束というか何というか。

ダンガンロンパ鏡家サーガのダブルパロディのような体で進んできたシリーズが、間違いなくダンガンロンパのノベライズであり、十神白夜を描いた作品であったということが明らかになる最終巻。

筆記システム、ボルヘス、誰が語り手であったのか。介入されたレイヤーがそのメタな領域であるなら、改竄された物語が別の世界を語りだしてもそれは仕方がないというか、それすらもフェイクであったというか。

この辺の展開も、小説のメタな領域への踏み込みも、ジャンクな切実さも佐藤友哉作品らしく、けれど着地点はダンガンロンパの世界の範囲にきっちり合わせてくる感じで、確かにこれは佐藤友哉×ダンガンロンパだったのだと思いました。あんまりちゃんと収束するものだから、滅茶苦茶やっているように見えたこれまでの展開からすると、それはそれで物足りない気もするのですが!

と思いつつも、上中下に渡ったこのシリーズがなんだったのかと言えば、そんなものは全部些細な事であって

白夜様は神様です

と思い、言葉にし続けた、たとえ何が起きてもそれを貫いた『青インク』の物語であったのだと思います。最後まで、彼女の語りがとても魅力的な作品でした。