THE IDOLM@STER CINDERELLA GIRLS 6thLIVE MERRY-GO-ROUNDOME!!! 12/1・2 @ ナゴヤドーム

 

THE IDOLM@STER CINDERELLA MATER 恋が咲く季節

THE IDOLM@STER CINDERELLA MATER 恋が咲く季節

 

 メットライフの時の感想に、今回は5thツアーで作った骨組みに肉付けをしていくライブなんだなと思ったといった趣旨のことを書いたんですが、いやそれにしても作り込み過ぎじゃないですかね? っていう感じのナゴヤドーム。照明、演出、セトリ、個別衣装そして演者の細かいパフォーマンスまで、これでもかというくらいに盛り盛りで、とても1人の人間には全部を見きれないような情報量が襲ってくるライブでした。

あと、見ていて今〇〇担当の友人が死んだ、ああ念入りに殺された、これは不意打ち! ダメージがでかい!! みたいな感想が次から次へと浮かんでくる、これだけの人数が参加するライブにして、特定担当への破壊力も高かったです。というか、情報量が多すぎてみんな自分が見たいものしか見ていないから、あとで人の感想を聞いたりTwitterに流れてくるレポを読んだりして、初めてそんな事があったのか、そんなことをやっていたのかと気付くようなことが多かったです。そしてそういった細かい部分が逐一その担当の人に刺さるというのが、例えば最後のおねシンのところなんて30人近い演者たちのところで同時多発的に起きている訳で、それはなんというか、総体としての魅力と個としての魅力が同時に成立してて、そうだよこれがシンデレラガールズだと思うものでした。
ちなみに私は今回はメンバー的にメットライフの時みたく死ぬことはないと思っていたのですが、最後に全員での「always」という無差別全体攻撃が来たことによって死にました。たぶんナゴドにいたPは全員死んだ。なんだよあれ骨も残さないつもりか……。

あと、2日目に今回初めてアリーナ席だったのですが、やっぱりドームのスタンドが上まで満員になっている光景は感慨深いものがありました。そして、ここまで来ても、MCや挨拶が、常に次の景色、新しい景色を見に行こうと、まだこの先を見ていることが、本当に嬉しいことだなと思います。
だからこそ「またね」と歌う「Stage bye Stage」がアンコール前ラストに全体曲として配置されたことに意味を感じるし、自分の足で未開の地を歩けと「ガールズ・イン・ザ・フロンティア」がデレステ周年曲として歌われた意味があったのだとも感じました。

この6thを終えて、ここまでのシンデレラガールズ、追いかけてきてよかったなと。これからのシンデレラガールズ、今まで以上に楽しみだなと正直に思うし、思わせてくれる良いライブでした。本当に楽しい4日間だった。

 

以下、曲ごとの感想です。長すぎるとあれなので絞ろうとしたけれど結局長い。

 

1日目

「Sunshine See May」
高田憂希の依田芳乃、5thの時は正直ちょっと無理があるんじゃないかと思っていたのです。それが今回、髪型を少し変えて、個別衣装(デレステ恒常SSR)を纏って出てきた瞬間から最後まで、依田芳乃がそこにいました。この一年で完全に役をものにしたというか、今回シンクロ率が高すぎて、ただただよしのんだった。
そして鈴木みのりの藤原肇も、雰囲気というか所作がワルキューレでフレイアをやっている人とは思えないほどしっとりと上品で、その2人が山紫水明としてセンターステージでこの曲を舞い歌えばそれはもうマイナスイオンですよ。ダイソンもびっくりするくらい空気が綺麗になる。そしてラスサビ前であのお互い顔を見合わせて「ねっ」ってやる振りの所で浄化されました。初日も良かったけど、アリーナからセンターステージを見上げた2日目は大自然の神々しさみたいなものがあって素晴らしかった。あと鈴木みのりは本当に歌が上手い。

「Naked Romance」
イントロで今回のソロはこっちかーと思ったら、ステージの奥側にへごがいて、これは、あれか、もしやアニメの忘れものか……ってなってもう駄目でした。卯月があんな感じになってた時、待っててくれたのは小日向美穂だったよね、っていう。そうか、そうかーって。

「命燃やして恋せよ乙女」
珠ちゃんの才色兼備、乙女! の口上で自分で言うかって笑っていましたが、あれカードのセリフなんですね。珠美どの、流石。

「祈りの花」
いやほんと前回から何があったのっていうくらいのパーフェクトよしのん。間のとり方、所作、声、依田芳乃でした。ああそうだこういうキャラクターなんだというのを、改めてこのライブの場で感じさせるような表現、素晴らしかったです。

「Last Kiss」
今回4日通じて、ソロ曲のベストアクトはこれなんじゃないかというくらい素晴らしかったです。SS3Aで、原田彩楓はあと数年して大人びたら、とんでもない三船美優を見せてくれるんじゃないかと思ったのですが、進化スピードがちょっと想像以上。
緊張感や初々しさがいい具合に抜けて、儚さと美しさと可愛らしさと色気の黄金率というか、消えてしまいそうなのに確かにそこに存在している感じ。そしてこの曲、この歌詞、この歌声。最後の方、光と影の照明演出の中で階段を降りてくる姿に思わず息を呑みました。
それから、デレステでも実装されたのですが、この曲の振り付けめちゃくちゃ好きです。2人という歌詞に合わせて指を2本出すところとか、背中側でハートを作るところとか最高です。いやほんといいものを見た。

「さよならアンドロメダ
光の演出が凄かった。ドームがプラネタリウムになって、私達は確かに一面の星空の下にいました。あと友人のりんののPが死んだ音がした。

「夕映えプレゼント」
このメンバーでこの曲で「夢みたいに綺麗で泣けちゃうな」はなんかちょっと良いですね。あと、茄子さん役の森下来奈さん、衣装も相まってあまりにも茄子さん。ラジオで聞いたときも、この人は演技がどうとか歌がどうとか以前に、オーディションをやったら本人が来たので選ばれたんだろうなとは思ったのですが、こうして見ると本当にただの茄子さんでした。それはMCで5万人? に拝まれる訳だ。

「ガールズ・イン・ザ・フロンティア」
すごい、めっちゃ攻撃力の高いメンバーのガルフロだ……って。凛→アーニャ→奈緒とくるこの曲のセンターの流れは、やっぱりそうだよね! という感じがあります。

「AnemoneStar」
完全にトライアドプリムスへの布石が来てる……このブロックで仕留めますって感じだ……って。

「Love∞Destiny」
ついに揃ったMasque:Rade。長かった。この日を待ちわびたって感じなのですが、やはり加蓮が入ることで今までとは別物になりますね。これが完成品、本当のLove∞Destinyという感じがします。
今まで誰と歌ってもこれはまゆの曲という感じだったのが、Masque:Radeの曲という感じに。加蓮というピースが左に来ることで、右のまゆとのバランスが取れて、後ろの3人も活きてくる、別にそこまで見据えて人選した訳じゃないと思うのですが、流石ユニットだなと思いました。

「モーレツ★世直しギルティ!」
早苗さんソロ、ゆっこソロからのセクシーギルティ。全然統一感のない個別衣装なのですが、この衣装で3人並ぶと完全にユニットとして確立して独自色が出ます。このメンバーだから見せられる世界がしっかりしてるユニットはやっぱり強い。あとこの3人、本当にバランスが良い。そして何度聞いても歌詞が天才すぎて、天才が作った歌かよ……って思います。最高でした。

「毒茸伝説」
昔見た時は歌はうまいけれどまだメタルっぽい曲を頑張って歌ってる感じ、があったように思うんですね。なんか今回見たら凄い自然になってたので驚きました。この曲も、星輝子も完全にさっつんがモノにしてるなというか。そしてそれはつまりめっちゃカッコいいということでもあります。ダンサー引き連れて花道歩いていくのヤバかった。

「Trust me」
ここでこの曲というゴリゴリの流れがきて、本当に楽曲のジャンル幅広いなと。惜しむらくは頭振りたくなる曲なのでステージを何も見ていない。

「∀NSWER」
この流れからのこれはもう爆上がりですよ、みたいな。バックステージから、3人がトロッコに1人ずつ左右へ展開、そして真ん中の花道を朝井さんが歩いてセンターへ向かっていくというこのフォーメーションの時点でもう負ける気がしない。3人が横で繋がりながら、けれど別々にメインステージへ向かってくる感じ、最高にインディヴィジュアルズでした。あと、1日目に花道を歩きながら指を突き上げる朝井さんやばいと聞いて2日目に注視してたんですが、あの背中はカッコ良すぎてやばい。

「Trinity Field」
流石にセンターステージに三角形パネルは用意できないわなと思ってたら、ライトの演出で三角形が開いていくのをやっていてああああああってなりました。あと上からのカメラで照明が三角形になって頂点に3人が立ってるのもやばい。本当に今回の照明は神がかっていると思います。
そしてトライアドプリムスはやっぱり主役の器というか、格が違うんだなという感じがするんですよね。単純にパフォーマンスの良し悪しとかではなくて、存在感というか、3人がブレずに引かずに進んでいった結果、その位置にいるみたいな。この難しい曲を歌声の力で全部ねじ伏せようとするような渾身のパフォーマンス、痺れました。

 

あと久しぶりのCMの発表があって、そこに白菊ほたるの姿を認識した瞬間に「ほたる!!」って4回くらい叫んでました。たぶん今回の4公演を通して一番叫んだ。
ほたるはね、物語があるんですよ。度重なる不運で何度も酷い目にあっても、折れそうになっても、たとえ周りを巻き込むことになっても、君が夢を諦めなかった情念が、その執念が生んだ結果だ! って言ってあげたくる物語が。
そして声付き、ソロ曲、さらに翌日にはしんげき出演も決まってスピード感についていけない。

 

2日目

「追い風Running」
しまゆきさん、へそ出し衣装が似合っていてめっちゃ細くて、うわあアイドルだ……ってなりました。そしてこの曲をキレキレで踊ってて、ふたたびアイドルだ……って。

「楽園」
こういう言い方はあれなんですが、もともとアイマスが好きだった人は、自分の演じるキャラクターのPが何を望んでいるか、どうすれば死ぬか、よくわかっているんだろうなあって。

「きらりんロボのテーマ」
1日目の圧殺するようなセトリで、もう出し尽くしたでしょみたいな気分でいたんですが、ここからのバラエティゾーンでそうだよこの引き出しまだ開けてなかったよって膝を打ちました。というかこの茶番感とバラエティ感、シンデレラガールズってこういうのだったよ! みたいな。

「あんずのうた」
杏と乃々(前回DJぴにゃで歌った)によるあんずのうた。全力で叫ぶコール。そうだよシンデレラってこういうのだったよ。

「おんなの道は星の道」
そうだよシンデレラて……シンデレラってなんだ?? みたいな演歌。この落差。SS3Aもすごかったですが、今回の個別衣装だと更に映えますね。こぶしの効いた歌、堂々たる立ち姿、お嬢、めっちゃかっこよかったです。

「Treasure☆」
まさかのセクシーギルティ&あんきらによるTreasure。2組とも抜群にキャラが立っていてこういうバラエティ仕事をさせたら抜群だっていうことを実証するようなパフォーマンスでした。早苗さんが客席に銃口を向けまくっていてちょっと面白い。

「ラブレター」~「はにかみdays」
ちょっと話がずれるんですけど、私はデレマスにハマった時点では大橋彩香島村卯月も推してないんですよね。別コンテンツ(てさぐれ)でへごに落ちて、それでデレアニで大橋彩香演じる島村卯月に落ちたみたいな経緯で。
で、何が刺さったかというと、デレアニって島村卯月の心の壁を巡る物語だったと思うのです。それが、大橋彩香自身の当時抱えていた物語に凄くシンクロしていて、そこがあまりにもクリティカルだった。
なので、島村卯月=大橋彩香の物語としては、私の中では、3rdライブ終盤の流れ、そして4th神戸でSnow Wingsをソロで歌い始めて、サプライズでNGsが揃って、その後のMCで泣いてたところで一段落してたんです。ああ、こういう時に、誰かを頼って泣けるようになったんだな、もう大丈夫なんだなって。だから台湾のS(mile)ing! は、もう遠くで立派にやってるなという感想だった訳で。
なので、卯月に関しては出演してたら嬉しいけど、そこまでのことはもう無いし、安心して楽しめるって思ってたんですよ、この辺りまではっていう話。「Naked Romance」でだいぶヤバかったけど、この日はSnow Wingsオリメン聞けてよかったし、やっぱりPCSは可愛いし、はにかみも安定してるなーって思ってた、まだ。

「この空の下」
アニメの頃にはまだ声のついていなかった3人が、こうやってこの曲を歌うということにちょっとぐっと来ました。

「With Love」
よしのんが「法螺貝が上手く吹けないときも」って言って思わず笑ってしまいましたが、やっぱり良い曲だなあと思います。センター響子でこの曲は強い。

「Nation Blue」
サイバーグラス。この2人で歌うでしょとは思っていたけれど、実際に歌って、この曲だとやっぱり感慨深いものはありますし、友人の比奈Pと上条Pは死んだ。
ロッコ曲だったのですが、車輪のところの電飾が車輪の部分だけになっていて、あれ眼鏡だったと思うんですよね。闇に浮き上がる眼鏡と、その上で歌うサイバーグラス。いい景色でした。

「流れ星キセキ」
メラドが2日目にLiPPSの次の曲を持ってきたのだから、今回もTPの次になにか来るだろうとは思っていて、でもあの「Trinity Field」の後にいったい何を? とも思っていました。三角形にもう一つ三角を重ねて星になるなんてそんな演出でくるなんて、そんな、ねえ。
ニュージェネレーションズ、やっぱりシンデレラガールズの軸であるんだなという貫禄の、そう貫禄のパフォーマンスでした。「流れ星キセキ」、正直アブナイを歌った後でまた歌うのかなというのは思っていたんですが、今回は完全にあの頃から未来にいるNGsだったし、それでもNGsの象徴はこの曲なんだと納得させてくれるパフォーマンスだったと思います。

「always」
で、これですね。センターステージでNGsがそのまま歌いだしたんですよ。それはつまりへごが歌いだしたということで、なんかもうその瞬間駄目でしたね、崩れ落ちるやつだった。
今回のMC、パフォーマンス含めて、大橋彩香はずっと大橋彩香だったんです。自然体で、センターだという気負いがないのはいつもだけれど、いつも以上に普通にしてた感じがあって。でも、島村卯月だったんですよ。MCのあの雑な相槌とか流し方は確かに卯月でもあって、でもへごだった。「最後の曲です」への客席からの「えー」の声をぶった切るところなんて、もうわからなかった。
最初からそのシンクロ感に落ちたというのはさっき書いたとおりですが、今回はなんというか一線をかくすというか、演じていることは演じているけれど、なんかもう区別する必要ないじゃん? へごは卯月だし、卯月はへごだよ? みたいなね。そういう感覚。言葉にしづらいんですけど、あまりにも当たり前に別の存在なんだけど同一だった、というか。
それで、その状態でこの曲をね、へごがね、歌いだしたんですよね。
なんというか上がりだと思ってたし、私は島村卯月大橋彩香に関してはもう大丈夫だと思っていたけど、ぜんぜん大丈夫じゃねえって、その瞬間にね。全員で歌うalwaysでそれ自体が凄く特別なことだというのもわかっていたけど、私はずっとへごを見ながら呆然としてたような気がします。
1週間経ってまだ消化できていないのですが、これは決して終わったものではなく、あの時の感覚にはこれから向き合っていかないといけないんだなと、そう思った一曲でした。