BanG Dream! 7th☆LIVE RAISE A SUILEN 「Genesis」2/22 @ 日本武道館

 

A DECLARATION OF ×××[Blu-ray付生産限定盤]

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 バンドリ7thはリアルバンド活動中の3バンドで武道館3days、RAS出演日には各バンドからのゲストありで、オープニングアクトにシクレでARGONAVISというバンドリ全部入りのライブ。RoseliaはLVでRASとポピパは現地で見てきました。

3日続けてそれぞれのバンドのライブをするということで、キャラクターの中の人が実際にバンドとして演奏するというコンセプトは共通でも、やろうとしていることが3バンドそれぞれに違うんだということがよく見えるライブでした。音楽性はポップ、ゴシック、デジロックみたいな色付けが見えやすいのですが、ライブの色がここまで明確に違うものとして提示されたのは面白いし、3バンドを抱えている意味なのかなと。最終日にポピパのMCで西本りみが、前の2日を見て同じことをやろうとしても駄目なんだ、ポピパはポピパのライブをしなくちゃと思ったと言っていたのが、奇しくも今やっているアニメ2ndシーズンでポピパが抱えたテーマと合致していて、これぞ声優/キャラものの真骨頂と思ったり。

あと衣装替え中やアンコール前に流れるインタビューVTRで愛美が3rdライブでポピパはすごく練習もしてきたし最初の武道館の発表もあったのに、サプライズで初お披露目されたRoseliaに話題を全部持っていかれて悔しかったと言っていたのが、本当にそう! それ! そういうのもっと出してって!! って思いました。やっぱりね、3バンドあるからには、仲間であっても競って欲しいんですよ。そこから生まれるものが確かにあるはずで。そういう意味でも、この武道館でそれぞれの色が明確なものとして出てたのは良かったなと。

ちなみに今回見ていて思ったこととしては、ポピパは「リアルで演奏をする声優/キャラクターコンテンツ」で、Roseliaは「キャラクターとしてライブを演じるコンテンツ」で、RASは「ライブをする人たちにキャラクターを重ねるコンテンツ」なのかなと思います。やってることがちょっとずつ違う。

 

で、そんな色合いの違う3日間を見て私が最高だと思ったのはRASでした。いやほんともう最高に楽しかった。両国も楽しかったのですが、カバー曲メインのバンドということもあってRASの色という意味ではまだ薄かったと思うのです。それは本来長く活動する中で醸成されるものなのでしょうが、キャラクターがついたことでそこに一気に色が乗ったというか、RAISE A SUILENが確固たるものになった。我々はオタクなので、ちょっとした設定とイラストがあるだけでも、このキャラはこれこれこういう感じで、ここはこういう関係性で、バンドとしてはこういう目標があってみたいな認識がずずずっと構築される訳で、まあ凄いチートだなこれって思いました。

元々プロミュージシャン2人に経験者を交えているだけあって、ゲストを迎えてのバックバンド的な部分もしっかりしているのですが、やっぱりRASとしてのオリジナルが抜群に良かったです。ぶち上げることしか考えてないような既発4曲も本当に最高だったのですが、そこに来た新曲がパワーバラードで、そうだよお前を待っていたんだよっていう完璧さだった……。

激しいドラムと、ツーステ踏みながら掻き鳴らすギターと、ヘドバンしたりくるくる回ったり暴れてるキーボードと、テーブルに片足乗せて煽りまくるDJの真ん中で、低くかっこいい声のベースボーカルという布陣が、みんな好き勝手やっているようでまとまっているという凄い完成度でした。というかDJチュチュの人、別に経験者でもなくライブ2回目だよね? あのパフォーマンスは逸材では?? みたいな。「EXPOSE 'Burn out!!!'」の可愛い声で叫んで煽るラップ、最高にかっこよかった。Raychellの声とミスマッチなようで相性が良くて、これがRASって感じになっていました。

そして最後のメンバーごとのMCがね、本当に良くて。RASはバンドリの中でも特殊な、バックバンドから成立したものなので、声優がバンドに挑戦するというバンドリの強みになる物語性を持たない訳で、そういう面では弱いのかなと思っていたんですね。でも、ここにいる5人はミュージシャンとして武道館に手が届かなかった人や、声優として芽が出なかった人たちで、そういう挫折に近いところにいた人たちが、バンドリというワンチャンスを掴んで、バックバンドから夢の舞台にたどり着いたのがRASなんですよ。だからこれは諦めなかった者たちの、日陰からの「ざまあみろ!」の物語になる。それはまさに名前通り夢を撃ち抜く(BanG Dream)物語であって。

RASの曲って歌詞が何かに抗うというか、自らの存在を叫ぶような物が多くって、そういうイメージのバンドなのかなくらいに捉えていたのです。でも、イメージじゃなくてRASってまさにそういう存在なんだと思ったら腑に落ちるとともに沼に落ちた感覚がありました。MCで倉知玲鳳が、バンドをやる企画であるにも関わらず、私達はRASの前面に立つけれど、スタッフやファンまで含めたチームRASなんだと繰り返し言っていてたこと。RASというバンドとしてではなく、「RAISE A SUILEN」というプロジェクトに賭けた人たちの想いの結晶が、今しがた見た圧倒的なステージだったのだと思うと、パズルがハマったというか、ああそうだこれが「私の見たかったバンドリ」なんだと強く感じました。

本当に掛け値なく、最高の武道館でした。そして、ここがスタート地点なんだと思います。まずは神戸、この先のRAISE A SUILENが楽しみです。