きみのカケラ 4巻 / 高橋しん

連載から2年、完全加筆再構成、描き下ろし100ページ。とりあえずこの作品に対する意気込みはずいぶんと感じられますが、連載の終盤の方の状態を知っているだけに連載時にもう少し何とかできなかったのかとも思ってしまいます。
話は滅び行く世界で必死に生きる子供達の話。様々なテーマに、様々なキャラクターに、ギャグにシリアスにと色々なものが過剰に詰め込んであって、 バランスが崩れそうながら破綻しないのはさすがに高橋しんなのかも。感情が叩きつけるように描いてあるのも最終兵器彼女の時と同じ。ただ、あれほど純度の高い物語では無いですけど。
話自体結構ごちゃごちゃしてて読んでいてスッと入ってくる感じではないのですが、それでも読ませるだけの力はあります。詰め込みすぎで色々大変な状態になってしまっていた物語終盤を、きっちり加筆再構成して続刊がでるのならば楽しみ。
満足度:B-