雨に翻弄されたレース。堅実に走った三人が表彰台へ。
本当に久しぶりの雨のレースは大変面白かったです。やっぱりタイヤ交換はF1に必要なファクターだと痛感。どこでドライに切り替えるか、そのギャンブルは今回のレースでは失敗し、ドライ交換組は順位を下げました。
優勝のライコネンは完璧なレース。2位からスタートし、モントーヤとランデブー走行、そしてピットストップでモントーヤをかわしての優勝は完璧。そしてマクラーレンも完璧な1-2かと思いきや…のモントーヤのピッツォニアとのクラッシュ。どういう接触だか分からないのでなんともいえませんがこれはドライバーズでもコンストラクターズでも痛すぎます。残り3戦。ルノーとのポイント僅か。気の抜けない接戦です。
堅実に堅実を重ねたような走りで2位には行ったのはアロンソ。ギャンブルの必要の無い強みを活かしきりきっちりポイント獲得。逆に後方から飛ばしに飛ばして序盤オーバーテイクを見せてくれたフィジケラは大クラッシュで一回目のセーフティーカーの原因に。今期のフィジケラは精彩を欠きます。
そのセーフティーカー時にドライタイヤへの交換とギャンブルにでたBARやミハエルらは、見事に失敗し翌周の再交換を強いられました。そして再スタート後にミハエルに追突した琢磨はもうなにをやっているのだか…。ミハエルの激怒も当たり前、このままでは来期のシートは取れたほうがおかしいです。逆にここで失敗しながら、最後には3位まで順位を上げたバトンの堅実かつ速い走りはさすがの一言。BARが巨額のお金を積んで引き止めるのもうなずけます。
そしてこの時に得をしたのが早めのストップにでていたラルフ。一時はトップのモントーヤを1秒以内の差まで追い詰めるも、ドライタイヤへのスイッチが仇となり大きく後退。結局7位に留まりました。序盤好走したトゥルーリも失敗して結局はリタイアとトヨタは速さはあったのに上手く行かないグランプリでした。
そしてもう一台得をしたのはワンストップと奇策にでたビルヌーブ。SC導入で順位を3位に上げると、重い車を何とか走らせての6位入賞。元チャンピオンの意地を見た気がします。
その他ではやはり堅実に走りきったのが4位ウェバーと5位のバリチェロ。フェラーリはこれでトヨタとの差を何とか広げてコンストラクターズ三位死守の構え。ここ数戦精彩を欠いたウィリアムズにはウェバーの入賞うれしいプレゼントでしょう。
そして特筆すべきなのはしっかりと走りきり、8位入賞のジョーダンのモンテイロ。まさに敢闘賞。新人の16戦連続完走の記録は素晴らしいですし、アメリカのあのポイントはカウントできないので、実質初ポイントです。最初は誰だかわからないドライバーだと思ってましたが、いやはや。
これで残り三戦。アロンソのチャンピオンはいよいよ固いですが、コンストラクターズはまだ激戦。見所は多いです。
