魔法先生ネギま! 13巻 / 赤松健

魔法先生ネギま! (13) (少年マガジンKC)

魔法先生ネギま! (13) (少年マガジンKC)

完成度が高いです。面白い。
バトル編とも言えた麻帆良武道会をきっちりとしめてきて、そこにネギが父親を追いかける物語や、エヴァとナギの物語、超の裏での暗躍や魔法使い側との闘い、千雨と茶々丸の会話と、盛大に伏線を貼ったり次の展開への準備をしたりしながら表筋でもしっかりと見せるあたりソツがありません。
これだけの人数のキャラがいながら、どのキャラクターもしっかり立っていて魅力的に描かれてるのはさすが。それ以上にこれだけキャラ的にも話的にも膨らませてしまった物語をコントロールしてるのがすごいとしか言い様がありません。人間関係だけで大変な状況なのに、それぞれの背景が複雑に関わりあって、しかも縦筋としてネギの成長物語があるという複雑な構造を、大して複雑でもないかのように見せるのは簡単じゃないだろうと思いました。
バトルマンガとしてもなかなか楽しめます。赤松健には萌えエロコメの漫画家というイメージしかなかったのですが、ネギまを読んでるとそれだけじゃないんだなと思います。
まだまだ明かされない部分が多いので、ここからの展開も期待。完結までにはずいぶんと巻数が行きそうな感じです。
満足度:A