涼宮ハルヒの憂鬱

あー、終わっちゃった。毎週の心のよりどころが終わっちゃった。
という訳でハルヒ最終回。と言っても実際は違うのですが。正確には憂鬱の最終話。相変わらずのハイクオリティで最後まで駆け抜けました。
小説がもう読んだのが大分前なので結構細かい部分を忘れていて、新鮮に楽しめてよかったです。この世界からあちらの世界へと旅立とうとしたお姫様をこちらの世界に引き戻したのは、なんと王子様のキスだったのです、というベタな話ですが、自分の心情すらだまくらかすキョンのモノローグと、素直じゃないハルヒのおかげで結構面白い。閉鎖空間の中でころころと表情を変えるハルヒの芸の細かさが素敵でした。しかしハルヒがキスで戻って来る理由が相変わらず解せない。キョンが好きならあっちの世界でアダムとイヴになって産めや増やせやすればいいのに……。そこのところはキョンの気持ちを汲んだのでしょうか。まぁ、なんにしてもそこまでの盛り上げとキスシーンはクライマックスらしくて非常によろしかったです。その後のモノローグも。「似合ってるぞ」は反則。
それにしても、長門の「また図書館に」はいいなぁと長門ファンは思うのでした。それから妹は媚売りすぎ。こうやって語ることが尽きない辺り本当に好きなアニメだったんだなぁと再確認。アニメ化の報を聞いた時は、あのアニメにしにくそうな原作を一体どうやって……とネガティブな方向の想像しか働かなかったのですが、こうも見事にアニメ化されてしまうとぐぅの音も出ません。アニメにはアニメの楽しさがあって、原作には原作の楽しさがある理想的な形のアニメ化でした。京都アニメーションにはただただ拍手と感謝。憂鬱のラストを最終回に持ってくるトリッキーな構成もこれはこれでよかったと思います。個人的ベストはライブアライブ長門大活躍の射手座の日も良かったです。
さて、TV未放送でジョンスミスの話を残してあるということは、この先消失のアニメ化もやるんですよね? アニメには正直ユートピアムードな短編の方が向いている気もしますが、アニメになるならこの上なく期待しちゃいます。