おおきく振りかぶって 7巻 / ひぐちアサ

おおきく振りかぶって(7) (アフタヌーンKC)

おおきく振りかぶって(7) (アフタヌーンKC)

西浦vs桐青の7回、8回だけで1巻まるごとという超スローペース展開。
ただ、そんな展開でもだれないのが恐ろしいところです。一打席一打席に気が抜けない濃密な試合描写で、長くは感じさせません。ピッチャー、キャッチャー、バッター、そしてベンチワーク。それぞれの思惑が交差する1球1球に息をのむのが正しい読み方かと。ただ、やっぱり先は気になります。刊行ペースをもっと早くして欲しいところですが、それでクオリティが落ちてもあれなので難しいところ。
話は勝ち越し、同点、さらに勝ち越しとシーソーゲームな試合展開。三橋の体力に問題があるようなないような感じだったり、阿部と相手バッターの読み合いとか、バスターで仕掛けてきた桐青とか、シンカーを打てずに悔しがる田島に水谷の頑張りと見所はいっぱい。等身大の感情を見せる選手達には、プロを見るのとは違う楽しさがあります。三橋と阿部の関係は、二人のやりとりを見てるとなんだか歪んだ感情が混じってそうでちょっと危険な感じがしてきました。
満足度:A-