K-1 WORLD GP 2007 in YOKOHAMA

スパーヘビー級とヘビー級にベルトが新設された大会。工業的には盛り上がるでしょうが、GPとの兼ね合いをどうするかが問題でしょうか。イメージ的には新日本プロレスのG1とIWGPみたいなものか。チャンピオンの価値を落しかねないベルトではあります。この辺は運営側の手腕も大きく関わってくるところでしょう。
ただ、見るほうとしてはなかなか興味深いベルト新設。なによりも100kg以下とそれ以上に別れたことが大きいです。巨大化する選手のもっさりした試合ばかりではお腹いっぱいになってしまうので、この階級訳は正しいかと思います。
試合はもっさり代表ホンマンがモーと。モーに関してはハントの下位互換というイメージも強かったのですが、試合はそのモーのKO勝利でした。フック一閃でホンマンが崩れ落ちる姿は凄かったです。小さい選手でも巨人に勝てるのかと。
そしてもう一人の巨人チャンピオンのシュルトはスーパーヘビーのベルトをかけてセフォー戦。こちらもセフォーがダウンを奪って気を吐きましたが、結局カウンターが入ってシュルトのKO勝ち。シュルトは前蹴りがある分中にも入れませんし、ちょっと隙が見当たりません。このままスーパーヘビー戦線はストップ ザ シュルトで続きそう。しかし倒せそうな選手がいないのがなんとも。次はモーがシュルトにあたるのかな。
他の試合ではバンナvs澤屋敷がまさかの決着。知らない選手だからバンナの調整試合だと思っていたら、軽快なフットワークからの徹底したカウンター狙いで澤屋敷がダウンを奪い、その後もバンナの攻撃をいなし続け最後には再びダウンを奪って判定勝利。バンナはキックが出せないなど体調は不十分そうでしたが、それでもびっくり。澤屋敷はノーモーションなパンチが意外と強そうです。ローキックのある相手に足を止められたらどうなるかが問題か。なんにしても次に注目。
そしてヘビーでは武蔵vs藤本。解説からテレビからなにから武蔵に引導ムードが漂い、試合は延長で角田さんがKO決着希望的な檄を飛ばすというなんだか出来レース気味な展開でしたが、その展開のとおりに武蔵がいいところ無く収支藤本に押され、最後はハイキックでKO負け。これはもうなんというか、引退の2文字すらちらつく負け方かと。次のチャンス与えるのかな・・・・・・。
ヘビーのもう一試合はカラエフvsバダハリの因縁対決で、こちらは殺気立ったムード。一つ一つの動きが見ていて怖いと思った試合は久しぶり。凄い試合でした。試合そのものもスピードと切れのある動きで、こういう試合を見せてくれてこそのヘビー級新設だと思いました。最初にダウンを奪ったのはカラエフだったものの、とどめを狙いに入った大降りのパンチにカウンターをあわせられての逆転KOという劇的な幕切れもまた良し。この二人の因縁対決はまだこの先も見たいところです。そして藤本がバダハリに勝てる気があまりしない・・・・・・。
全体的に面白い試合が多くて、満足でした、特にヘビー新設は面白いかも。個人的にはガオグライに戻ってきて欲しいです。