- 作者: 久住四季,甘塩コメコ
- 出版社/メーカー: メディアワークス
- 発売日: 2007/04
- メディア: 文庫
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学園祭最終日をそれぞれの登場人物の視点から切り取って描いていくという手法がとられていて、とにかくキャラクター数が多いです。その中でいくつかの話が平行して進み、事件も発生していきます。こうした手法をとっている以上、個人の認識のズレを利用して何かが仕掛けてあるとは思うのですが、何をどう仕掛けてあるのかさっぱりわかりません。周の紹介が騙り手になっているあたり、なにかとんでもない仕掛けがあるような気もするのですが。
話としては前編に当たるのでまだなんともいえないところ。みゃー子の恋がどうなってしまうのかとか、三嘉村家の微妙な関係とか、学園祭がらみの事件に、ついに動き出したクロウリー3世とそれを追うスピノーヴァと盛りだくさんなのですが、どれもまだこれからという段階。周に迫られる決断はこの小説の根幹的なテーマっぽくて興味深いところではあります。あとはちょっと影の薄くなっている佐杏先生がどう動いてくるかか。
なにはともあれ、PART2を心して待ちます。
満足度:B