レジンキャストミルク 7 / 藤原祐

レジンキャストミルク〈7〉 (電撃文庫)

レジンキャストミルク〈7〉 (電撃文庫)

あ、あぁぁぁぁぁぁ・・・・・・。
確かにそんな予感はあったのですが、それでもショックが・・・・・・。
前半は相変わらずの日常に、無限回廊に対しての晶たちの反撃。あえてリスクを背負ってまで実行に移した作戦は字義通りにリスクを孕んだもの。そこから後半にかけての展開はただただ絶句でした。
個人的にこの作品やこの作品のキャラクターには非常に強い愛着があって、その愛着の部分を直撃されたような格好になったというか、ここまで小説に引っ張り込まれたのは久しぶり。ラストにかけての畳み掛けるような展開にはもうなんか、涙が止まらなかったです。
なんというか、この小説への自分の愛着の強さに気付かされると共に、その愛着をもったキャラクター達が苦しむ様子を読んで楽しんでいる自分が嫌な感じ。あとがきを読む限り、作者としても作品世界に没入して苦しみながら書いた様子で、それだけに読み手としてもダイレクトに伝わってくるものがあったのかもしれません。
そしてこの巻のイラストは神がかっていました。ラストの蜜のイラストなんてもう。そして読み終えた後に巻頭のマンガを読むと、最初に読んだときとは全く違う感慨が。なんかもう、言葉も無い。
加速する悲壮感と、終わりに向けて止まらない物語。ラスト一巻、心して待ちます。
満足度:A