ヱヴァンゲリヲン新劇場版:序

エヴァンゲリオンからヱヴァンゲリヲンへとなった新劇場版。
なんというか、凄かった。


ストーリー的にはTV版のヤシマ作戦までで、大まかなストーリーには変化なし。細部は結構異なっていて、この先の伏線にもかかわってきそうなのですが、記憶があいまいだったために見ている時には私は気付けませんでした。
ただ、映像面の気合の入り方ったらもう。今の技術を存分に生かしているようで、予算もなかったであろうTVアニメと比べれば断然のクオリティアップ。ヤシマ作戦の戦闘シーンとか、ラミエルの動きとか、細部の描き込みとか凄い。空気感のある画面作りをしていて、ちょっとリアル風味というか、ジャパニメーション的な雰囲気になっていたり。宇多田ヒカルの主題歌が似合う雰囲気というか。


話の流れは若干駆け足気味ではあると思ったのですが、それぞれのキャラクターの立ち位置みたいなものをはっきりと描いていて非常にわかりやすかったです。父親に突然呼び出され、エヴァに乗って闘うことを要求され、謎の怪物相手に命をかけて戦うことになるシンジ。計画通りに物事を進めることだけを考えているかのようなゲンドウ。その決められたことと、シンジという一人の人間に向き合うことの板挟みになるミサト。自分にはこれしかないと言ってエヴァに乗るレイ。
特にシンジの立場は辛いんだなぁということを改めて確認。嫌いながらも認められたい父親に突然命をかけて闘えと言われ、ほとんど脅迫まがいにエヴァに乗せられ、世界を救うなんて大それたことの実感もわかずとくれば、いったい何のために闘っているのか自問自答もするだろうと。それでも身近な人たちとの関係の中で、逃げずに戦うことを選択するシンジは、内気でナイーブだけど強い子だと思います。TV版よりそれを強く感じたような。
それを、保護者の顔と指揮官の顔の間で揺れながら見守るミサトとの関係も好き。


そして、度肝を抜かれる次回予告。破の公開はまだですか!


ちなみにネタバレですが、前作からの変化は
エヴァとヱヴァは別物のようだ - 最終防衛ライン3
にまとめられています。あぁ、なるほど! という感じ。