とある魔術の禁書目録 2巻 / 鎌池和馬・近木野中哉

インデックスが追われる理由、そしてそれを前にした当麻の奮闘が描かれる第2巻。
話の中心に居るのはインデックスという一人の少女で、10万3000冊の魔導書を記憶した彼女の置かれた運命はあまりにも過酷。だからこそ彼女を追う2人の魔術師にも理があって、目の前の少女を助けたいと奮闘する当麻もいて、それがぶつかる様には苦い感触が残ります。ただ、それでも話が暗くならないのは、インデックス本人が一年分の記憶しか持たないが故に悲壮感がないからか。
そんな中で当麻の取った行動は、自分勝手な理想を振りかざして勝算もないのに突っ込んでいくようで、熱血バカといえば聞こえは良くても個人的にあまり好きなタイプの主人公ではないのですが、それでも彼の真っ直ぐさが何かしらの運命を変えたのは確か。ラストシーンでのインデックスへの態度は素直に素敵でした。
とはいえ、インデックスが「危険」な存在である以上、動かした運命は今後も彼にのしかかってくる気が。そこで当麻がどれだけ責任と覚悟を見せられるのか、期待していようと思います。
ところで、原作未読なので分からないのですが、おまけページでここまでフューチャーされ続けながら、あっさり原作2巻を飛ばされて出番の無くなるらしい姫神というキャラクターは何者……?