ToLOVEる ―とらぶる― 10巻 / 長谷見沙貴・矢吹健太朗

To LOVEる -とらぶる- (10) (ジャンプコミックス)

To LOVEる -とらぶる- (10) (ジャンプコミックス)

相変わらず賑やかなドタバタをやりつつ、ラブ的な方面でも動きが出てきました。
リトに対するララと春菜の気持ちを再確認するようなエピソードがそれぞれにあって、子供っぽい好意を直球でぶつけながらそれだけじゃない感情に振り回されるララの姿と、自分は身を引こうとしながらリトへの想いに迷う春菜の姿が、それぞれのヒロインのキャラクターをよく表している感じ。古手川やルンもいますが、このマンガの軸はやっぱりこの3人による三角関係なのだと思います。
そしてこのまま行くとドロドロした話にもなりかねない気がするのですが、このマンガ的にそういう展開は似合わないと思うので、それをどうやって回避するのかに期待。
あと、個人的にそれとは別方面でヤミと蜜柑の間に生まれつつある友情が素敵だなと。暗殺者という自らの立場から周りを遠ざけようとするヤミと、そんな彼女を一人の女の子として見て手を伸ばす蜜柑の関係は、ベタベタではありますがとてもツボな感じです。
他ではザスティンと沙姫の関係も注目ポイントで、全体的に人間関係が動いてるのかなという印象の一冊でした。そして改めて言うことでもないですが、相変わらず華やかで可愛らしい絵は素晴らしいと思います。