08-9-11


有馬啓太郎、POP、ヤマグチノボル長谷敏司と名前を並べただけでもそうそうたる顔触れな同人誌「玻璃の空」を読みました。箱入り3分冊で、マンガ、小説、音楽CDという凝った作りは商業作品もびっくりな感じ。これだけのものとなると、もう素直に凄いなぁとしか。
作品は座敷童の少女をテーマにしたもの。有馬啓太郎ヤマグチノボルの作品は子供時代の思い出と忘れてしまったものをテーマにノスタルジーを感じさせるようなもの。有馬啓太郎の描く女の子は可愛いなぁとか。
そして少し毛色が違ったのが長谷敏司の作品。人ならぬものとしての座敷童とイエという概念を扱っていて、崩れていく家の中に暮らす少年が座敷童の少女と彼女の見せるイエにとり付かれていく様子はゾクっとするものがありました。得体の知れない恐ろしさと抗えぬ魅力に惹き込まれていく感触は気持ち悪いようでどこか快感を感じる面も。テーマ的にもライトノベルじゃあまり見られないようなものを扱っていて新鮮。良いお話が読めて満足です。