GOSICK 1巻 / 桜庭一樹・天乃咲哉

GOSICK 1 (角川コミックス ドラゴンJr. 128-1)

GOSICK 1 (角川コミックス ドラゴンJr. 128-1)

GOSICKのコミカライズ作品。
原作小説が美麗なイラストで有名な作品なだけに、コミカライズのハードルもかなり高いものはあると思うのですが、これは良いものなのではないかと思います。背景の描き込みなどは当然少ないですが、ヴィクトリカは可愛いですし、キャラクターの部分は良い感じ。グレヴィールの頭のドリルは絵で表現するとやっぱり異様だな、とか。
話的にはヴィクトリカと一弥の出会いを描いた短編集を忠実に再現。整ったコミカライズだと思いますが、それだけに淡々としている感じもして、もう一歩何が足りないような気も。
そういうことを感じるのは、私自身がこの原作に強く思い入れがあるせいで、高望みをしているからなのかもしれませんけど。ヴィクトリカはもっとこう深淵で恐ろしさすら感じさせるような空気を持った子なんだよ! みたいなあれやこれやがどうしても出てきてしまうのです。