がらくたストリート 1巻 / 山田穣

がらくたストリート 1 (バーズコミックス)

がらくたストリート 1 (バーズコミックス)

第1話で脈絡なくバイクとタクシーのカーチェイスが始まって、峠道でドリフトをした辺りで、なんか凄いぞこのマンガ! という気になりました。私はバイクは詳しくないのですが、タクシーの方が丸目インプのWRX STIだった辺りで撃ち抜かれた感じ。
そんなこともありつつ、ざっくりと言えば田舎町を舞台に子供たちがワイワイガヤガヤしている話なのですが、当たり前のように宇宙人だの神様だのが出てきて、そしてそれがこの世界の中にごく自然になじんでいるのが面白いです。
作品としては作者の趣味色の強い箱庭世界という感じ。アニメの話やら私には分からないマニアックなネタやらトンデモと紙一重な超常展開やら待ちうけながら、子供たちと青年たちが田舎町で活き活きと暮らしている感触もしっかりとあって、しかもそれが違和感なく融合しているのでとても読み心地の良いマンガになっています。
懐かしさと夢とか妄想の相乗効果でワクワク感が2倍にも3倍にもなっているような感じ。おもちゃ箱のような世界の楽しさ、みたいな。
キャラも狙い澄ましながら嫌味がないバランス感覚で描かれていて魅力的ですし、これはとても面白いマンガだと思います。次の巻も楽しみです。