10-3-20

今日は行く予定だった母親が体調を崩したので、代打で伊東四朗三宅裕司コントライブ「いい加減にしてみました3」 を観てきました。
普段私は極端なまでに自分の好みのものにしか触れない生活を送っているので、こういう自分の興味範囲外のものに触れる機会(メインの客層が自分より20〜30年くらい年上の人たちだった!)は貴重です。
感想としては、お手本のようなコントというか、熟練の技というか、安心して見られて面白いコントでした。ただ裏をかえすと、教科書通りに過ぎるというか、落ち着きすぎているような気も。このコントライブはそもそもそういうものだとしか言いようがない気がしますが。
笑いのベースになっている知識や経験も、センス的な意味でも、やっぱり自分のいつもいる世界とは別のものを観ているような感じがして、完成度は非常に高くて面白いのだけど、やっぱり何か違うかなという感覚の残ると同時に、こういう世界があるのだなと感じる時間でした。
こういう感覚レベルでの相違は、自分や自分と同じ趣味の人しか周りにいない世界で生きているとうっかり忘れがちになるもので、ついつい「こんなに面白いのに分かってくれない人がいる! おかしい!」と思ってしまうことがありがちです。でもきっとそれは、誰かが面白いと思っているものを先入観で否定することと同じくらいに傲慢なことなんだろうなぁと、自戒を込めて感じたのでした。
それぞれにそれぞれの世界があって、その中にそれぞれにとって面白いものがたくさんあって、それはそれとして自分の価値観で頭ごなしに否定したりしないで、でも自分の好きなものは心の底から好きだと言える、そんな人になりたいなと思った一日でした。