魔法先生ネギま! 30巻 / 赤松健

魔法先生ネギま!(30) (講談社コミックス)

魔法先生ネギま!(30) (講談社コミックス)

「一人じゃねぇから仲間ってんだ。だよな? ネギ先生

ついに明らかになるアリカとナギの過去。そして魔法世界の秘密。物語の真相に迫っていく30巻。
魔法世界の秘密は、超の言っていた戯言がまさかの真実だったという壮大な伏線でびっくり。そしてフェイトの行使した『造物主の掟』の力と、リライトの魔法を考えると、魔法世界自体が何らかの根源的な力によって創りだされたものであるような感じになってきました。そう考えれば、アスナのマジックキャンセルも、かなりその深い部分に通じた力なのだろうなとか色々予想もできて面白いです。
そして、その大きな物語の展開と共に描かれるのは、ネギと仲間たちの物語。特にこの巻では、のどかや夕映をはじめ、魔法世界の中でたくましくなった仲間たちの姿が印象的でした。ネギ自身はナギに憧れながらも、すべてを一人で抱え込んで潰れるタイプの性格をしているので、こうやって彼を助けようとするネギ・パーティーの存在は凄く大事なんだろうなと。このあたり、10歳の先生と生徒の女子中学生という点を除けば、それぞれの成長物語であり、仲間の大切さを謳う物語であるという、すごく王道な少年漫画なのだと思いました。ゲーデルの幻想空間からネギを救い出すところはちょっと鳥肌モノ。魔法世界に来てからの千雨はカッコ良すぎて素晴らしいと思います。
のどかが世界の謎を知り、フェイト達がその力を行使しだして、物語はここからクライマックスへとす盛り上がりそうな感じ。この状況から、ネギとネギ・パーティーが何を見せてくれるのか、楽しみに待っていたいと思います。