ラブアレルゲン 1 / あかほりさとる・桂遊生丸

ラブアレルゲン 1 (電撃コミックス)

ラブアレルゲン 1 (電撃コミックス)

恋愛アレルギーのお嬢様と恋愛嫌いな少年が恋を探すドタバタコメディ。
恋をするとアレルギーが出て下手をすれば死に至るという理由で孤高の存在を装ってきたほのみと、美形であるが故に女の子に散々追いかけ回されてきて恋愛なんて嫌いだというたすく。二人の出会いから、桜の精にほのみの恋愛アレルギーを治す交換条件として恋とは何かを教えてく欲しいと言われるまでの流れは正直超強引ですが、そうやって手早く設定を定めてからがこのマンガの本番という感じ。
恋愛アレルギーだから恋を知らなかった少女は今まで溜め込んできた恋への興味を爆発させるかのようにちょっとズレた方法で少年に迫り、少年の方は渋々ながらもそれに付き合うような形で話は進むのですが、この二人のやりとりがまさにバカという感じ。二人とも恋というものを何か盛大に勘違いしているような節があるままに、恋とは何かという話を始めて、しかもテンションだけは高いので、思わず「バカどもがいるぞ!」と叫びたくなります。巻き込まれた唯一常識人でほのかのお目付け役なアキはマジ頑張ってくださいとしか言い様がありません。二人の奇行に負けないで。
とはいっても1巻はまだまだ舞台を整えるための導入という感じで、心理描写が上手い作者の本領が発揮されるならばまだこの先という感じ。このコンビの前作「かしまし」はとても好きな作品でしたし、設定的にも色々面白くなりそうなので、2巻も期待して待っていたいと思います。