とある魔術の禁書目録 10 / 鎌池和馬・近木野中哉

原作もアニメも見ていないので相変わらず新鮮な気持ちで読める禁書目録。オルソラを巡る事件はローマ正教の暗部を晒すような後味の悪いものではありましたが、そこは何もかもを超越する上条さんの右パンチ一閃というのが一周回って素晴らしいと思います。入り乱れた勢力図、格好つけた異能に、エッジの立ったキャラクターとワクワクする要素をこれでもかと詰め込んで、そこに入り組んだ事情があるということは描きながらも、最後は主人公の正義感が真正面から全てを叩き潰す、さすが人気作は人気作だけの理由があると思ったり。そして最大主教の大した狐っぷりが大変に素晴らしいと思いました。こういうキャラはとても好き。絶対近くにいてほしくないタイプではありますが!