- 作者: 新川直司
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2011/09/16
- メディア: コミック
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重すぎる母親の期待を一身に受けて、それでも天才の呼び声をほしいままにしていた幼少期。在る時、突然奪われたピアノの音、弾けなくなった自分。それを引きずりながら過ごしてきた中学生の公生が出会ったのが、ヴァイオリニストの少女、宮園かをり。正しさを求められるコンクールで、楽しく自分の演奏をしてしまうような彼女に引っ張られるように、彼の歯車がまた回り始めて、という導入に当たる一巻ですが、これが非常に良かったです。背負ったものも、抱え込んだものもたくさんありそうで、けれど作品としては必要以上の影がない、ここからもう一度、しっかりと前に進んでいくこの感じ。そして音楽と青春とボーイ・ミーツ・ガール。すっきりとして魅力的な絵。ちょっと話が唐突に感じるところもあったのですが、それがどうでも良くなるくらいに魅力に溢れた一冊でした。早く続きを買ってこないと……。