時空建築幻視譚 マホロミ 2 / 冬目景

マホロミ 2: 時空建築幻視譚 (ビッグ コミックス〔スペシャル〕)

古い建物はそれ自体に思い出があり、伝えたいことがある。作者は建築が好きなのだなあと感じるこの作品は、建物の記憶からその建物にかつていた人々の人間ドラマが明かされていくという形のお話。そしてそれができる二人、土神と真百合の関係は近づいて、それと同時に彼の祖父と彼女の祖母の思い出が浮かび上がってくる。建物を巡る話と過去の話、そして広がっていく学校での土神の話に、非日常を切り取ったような真百合の存在、そして祖父母の代に何があったのか。
全ての物語がしっかりと噛みあいながら、凄くいいバランスで語られて、物語としてとても良かったです。そして真百合の現実離れした黒髪長髪清楚系お嬢様キャラは、冬目景だからこその素晴らしい魅力にあふれていると思いました。次の巻も楽しみ！