ナナマルサンバツ 5 / 杉基イクラ

トリックスターである明良の参加によって引っ掻き回される例会を描いた第5巻。「クイズガチ勢」ではなくゲームの面白さを優先する明良は勝つためではなく盤面をかき回してみせたり、ルールの裏をとってみたりとやりたい放題。女装癖にこの性格とペテン師ぶりに煽るのも煽られるのみ好きという強烈なキャラクターが炸裂して、正直ウザさを感じることも多い一冊でしたが、それとの対比でクイズに本気な越山や他の高校のキャラクターが浮き上がるのでこれはこれで。そしてクイズの方も唯の知識量ではないテクニックの数々にライバル同士の熱い展開、さらに残り一枠をかけた3R終盤戦へと盛り上がっています。深見さんの兄の過去話も見えてきつつあり、まだまだ先が楽しみなシリーズです。