THE IDOLM@STER M@STERS OF IDOL WORLD!! 2015 @西武ドーム 7/18・19

あの広い場所が外野芝生席からグラウンドまで隙間なく客席になっていて、それがびっしりとプロデューサーに埋め尽くされていて、見上げればドームの天井があって、真ん中のステージで中村繪里子が「ドームですよ! ドーム!」と声を上げる。
私は別にずっとアイドルマスターを追ってきた訳でも、765の熱心なプロデューサーな訳でもないのですが、ゲームセンターの片隅から始まったコンテンツが10年という歩みの中で、嬉しい事も楽しいことも全部ひっくるめて一歩ずつ進んでここまで来て、届く訳がない夢だったはずのものをその看板を背負い続けてきた人が高らかに叫ぶのなら、その10年という道程の重みに感動しない訳がないじゃないかと思うのです。
そんな訳で行ってきましたアイマス西武ドーム熱中症対策が必要と事前に言われていた通り、特に二日目は死にそうに暑くて実際後半はほぼほぼ外周通路で休んでいましたが、逆に全体を俯瞰で見ると、サイリウムの海と熱狂的な歓声、その真ん中の眩いばかりのステージで歌い踊る彼女たちの姿に、凄いな、ここまで来れるんだなと、これは目に焼き付けて置かないとなと思うくらいの景色が広がっていました。
私はアイマスは元々アーケードもコンシューマの触っていなくてニコマスを良く見ていたくらいで、ライブを最初に見たのは確か初出場の時のアニサマ。その時はMC含めてちょっとどうなのかというようなステージだった記憶があります。それから5周年の幕張メッセを見て、良かったけれど一度見れば満足かなと思ってまたしばらく離れていて、デレマスはずっと触っていたこともあって久しぶりに足を運んだのが去年のSSA
まあ見違えたというか、明らかにエンターテイメントとしてのレベルが違ってきていて、とにかく圧倒的に楽しかったのです。それからデレ、ミリ、そして765ASと現地やLVで見てきて、そしてこの西武ドーム。765ASの先達たちが積み重ねてきたものがもたらす完成度の高さ、去年はまだどこか紹介されるお客様だったシンデレラやミリオンが同じステージに立っていたこと、そして何よりすべてが結実するドーム公演にしてまだまだここからだと感じさせるようなライブだったこと。予想できなかったくらいに大きく育って、これからもまだまだ大きく育っていくコンテンツのマイルストーンとしてのドームライブ。素晴らしかったです。


初日は765ASでアーケード曲のメドレーもあり10年を噛みしめるようなライブ。3万8千人の真実の赤が決まった瞬間会場がどよめいた沼倉愛美「Rebellion」。高い歌唱力と神秘的で妖艶な魅力にもっていかれた原由実「KisS」「風花」。そこに今の千早が見えたまさに圧巻の今井麻美「細氷」。中村繪里子「笑って」からのMCを聞いてか最初から涙で声にならなかった釘宮理恵「またね」。中村繪里子今井麻美というこのコンテンツの中心に立ち続けた二人での「私たちはずっと…でしょう?」。あと「The 愛」「DREAM」「LOST」を全部やってくれたり、「虹色ミラクル」であまり泣く人のイメージがなかったたかはし智秋が涙ぐんでいたり、しんみりっていうと違うのですがしみじみとその重み、重ねてきたものを味わうようなステージだったと思います。
そして二日目はシンデレラとミリオンを加えて、まさにこれからへ突っ走るような勢いのあるライブにして、昨日噛み締めた10年の重みで開幕からいきなり殴りかかられたような何か。「READY!!」「お願い!シンデレラ」「Thank You!」「THE IDOLM@STER 2nd-mix」で始まってやばいやばいと思っていたら、そこから「Welcome!!」「キラメキラリ」と続いてこれ休ませる機なんて毛頭ない殺しに来てるんだと理解。そして休憩に至るまでノンストップで3グループのキラーチューンが投入され続けるという。メドレー前の「ジレるハートに火をつけて」「Shooting Stars」「Orange Sapphire」「ØωØver!!」「SMOKY THRILL」「乙女よ大志を抱け!!」「GOIN'!!!」の流れも大概でしたが、3ユニットシャッフルのメドレーに入ったらそれどころの騒ぎじゃないものが。
山崎はるか大橋彩香の新世代の二人の赤で「素敵なキセキ」。渡部優衣松嵜麗のホムラジコンビによる「Super Lover」。夏川椎奈、黒沢ともよ伊藤美来の19歳トリオでの「Romantic Now」。愛美と青木瑠璃子のロックコンビでの「Twilight Sky」。福原綾香田所あずさの今度は新世代の青二人で「Never Say Never」。こんなのやられたらもう曲がではなくて、この組み合わせの背景にある物語だけでいくらでもどこまでも行けますよね、というやつでした。
あとは10年前からずっとやってきた6人の「my song」。それを受けるような形でシンデレラの今最大のキラーチューンである「Star!!」、CD第3弾にツアーも決まってさあここからだというミリオンの新曲「Dreaming!」、そして765ASの一つの到達点である「M@STERPIECE」と過去と未来を全部のせて畳み掛けるような流れが凄かったなあ、と。
ラスト全員の「アイ MUST GO!」は、体調が悪くて退場しながら外周通路で眺めていたのですが、ステージに降り注ぐライトと良い顔をしている34人のアイドルたち、馬鹿みたいに広い会場をサイリウムの光で埋め尽くしながら一緒に歌っているプロデューサーたちに、ああ良いもの見てる、私今凄く良いもの見てると、来て良かったなあという満足感を感じさせてくれるドームの光景が広がっていました。