惰性67パーセント 1 / 紙魚丸

大学生男女4人組が溜まり場になってる女子の家に日がな集まってゲームしたり酒飲んだり鍋つついたりとひたすらうだうだして、ちょっとえっちいハプニングがあったりしても特にどうなることもなくやっぱりぐだぐだし続けるというそれだけのマンガ。
帯に「青春これでイイのか漫画!」だとか「4人集まって何も起きない!!」とか書かれていて、確かにこれでいいのかは若干の疑念が残るところではありますが、それは置いておいて最高じゃないですかこの大学生活! 理想ですよ理想!! と声を大にして叫んでいきたい所存です。
この身に覚えがあるだらっとした空気。この停滞した感じというか生産性の低そうな感じというか、だらだらっと遊んでる感じがとても大学生していて良いです。そして4人で男2女2ならもっとリア充しろよというツッコミすら押し流す、気を使わなさすぎてなんかそういう感じにもならない空気。マンガらしく大げさなまでにエロ事故が発生するのですが、もうそれ色気とか無防備とかそういうものじゃなくて、単にだらしないだけだよねという。全く意識していないわけではなさそうですが、男の方にも何かする度胸はなさそうですし。
話的には特に大きな事件もなく恋愛的な盛り上がりもなく、しょうもない下ネタトークをしたりしていることがほとんどなのですが、この辺りもくだらなさがあざとさを上回っていくし、単純にネタとしてもぶっ放し気味で大変笑わせていただきました。
たぶん何かが起きたら壊れてしまうだろう、この4人のこのだらっとしてぐだっとして、ちょっとリア充っぽい気分も味わえて、ただひたすらに居心地のいい停滞感が、理想の大学生活すぎて素晴らしいと思うのです。なるほど惰性67%とは上手いタイトルだなあと。