教室 / 茅野泉

教室 (コバルト文庫)

教室 (コバルト文庫)

サークルの先輩のaaaaさんが古本で買って読んで、「Komoriなら好きかもしれない」と言って渡された小説。ラノベなのにイラストじゃなくて写真だったり、変わった本だと思いましたが、内容も結構変わってました。読み味が悪くて、主人公が常軌を逸してって、周りも大半おかしくて、壊れちゃったところで終わる。それで、その主人公の心情を追っかける感じ。基本的に全般悪意に満ちてます。割とリアルなところに足を置いたまま、狂気と悪意で壊しにかかるのは、最近読んだ中ではのマンガの光に近いかも。あれはファンタジーだから、こっちの方が全然リアルな設定だけど。
すごくイライラしてて、そのイライラした気持ちを小説にそのままぶつけたらこんなふうになるかな。狂気というかイライラ。基本的に主人公の日向の話であって、出てくる社会から外れちゃった少女とか、外れかかった少年とか、ストーカーの少年とかの話は結構放り出し気味。ただ、普通の女子高生が日常にイライラした感情を持って、だんだん道を外してく感じは良く出てます。所々展開が突飛だったり心理が突飛だったりするのは感じましたが。全般的にちょっとなぁと思ったのは、このイライラにはあんまし同調できないってのが大きいです。
満足度:D