2025年振り返り(小説の話)
電子書籍(BookWalker)で小説を読むようになって、ポイント還元セールでまとめ買いをするようになったというのがあり、結果として新しくシリーズを追いかけ始めることが増えました。
その流れで去年まで「ティアムーン帝国物語」「ふつつかな悪女ではございますが」を読んでおり、今年は「サイレント・ウィッチ」「エリスの聖杯」「汝、暗君を愛せよ」を読んで、今は「異修羅」を読んでいるので、なろう/カクヨム系の作品を読むことが増えたなと。
そして思ったのですが、このレベルの作品が野生で生まれてくるのなら、発行される書籍が書籍化ものだらけになるのもむべなるかなと。アニメ化まで行くような上位作品ばかり読んでいるからというのはあるのでしょうが、いやしかし面白いですどれも。
特に「サイレント・ウィッチ」は引きこもりの七賢人だったモニカの成長物語を軸に、それぞれのキャラクターの魅力、ストーリーの魅力、作品全体に流れる透明感と優しい目線と本当に隙がなく、後半に進むほど面白くなっていくから読む手が止まらなくなる作品でした。あのシーンもあのシーンもアニメで見たいところがたくさんあるので、是非2期、3期と言わず、4クールくらいかけて本編最後までアニメでやってくれまいか。
個人的にはルイスが主人公の外伝で、七賢人の試験で魔法戦をやった時のvsモニカのシーンがお気に入りです。開幕無詠唱で大規模魔法を乱発するモニカに、いやそれは「化物」って言いたくもなるわなと。
アニメを控えた「エリスの聖杯」はサスペンスファンタジー。精緻なミステリというよりは、明らかになっていく謎の引きの強さで次へ次へと読ませていくタイプの話で、その辺りは海外ドラマ的な感じ。走り続けた話が綺麗にまとまって、冒頭とラストで対をなしたことに痺れました。本当に抜群にストーリーテリングが上手くて、プロが投稿していたのかと思ったら違うらしく驚き。
スカーレットの傍若無人さも魅力ですが、コニーのどっこい生きてる感じの図太さが好きです。なんならスカーレットよりもヤバいってこの子。そんなこと言われたら本人は「げせぬ」って言いそうですが。
同じく来年のアニメを控えるところでは去年から読み進めていた「ふつつかな悪女ではございますが」も大変面白く。毎回波乱万丈な出来事がありますが、やっぱり玲琳&彗月の二人の魅力と関係性が良いです。あといろいろ強烈な性格をしている各家の雛女たちが結託した時の雛宮アベンジャーズ感が好き。
他にシリーズもので手を出したところでは、面白いと聞いてずっと読もうと思いつつ読めていなかった「筐底のエルピス」が聞きしに勝る面白さ。
1巻でこういう感じの話ねと思っていたラインを早々にぶち破ってどんどん予想もつかないところに連れていかれるスケール感に痺れます。ちょうど完結をリアルタイムで迎えられるタイミングで追いつけたので、最終巻が楽しみ。
今年完結したシリーズ作品では「ツインスター・サイクロン・ランナウェイ」が最後まで良かった。ある真実が明らかになったことでどうするのかと思っていましたが、やっぱり最高の二人だった。
映画もやるしネタバレ前に読まなくてはと思っていた「プロジェクト・ヘイル・メアリー」。まさかこういう話だとは思わず驚きましたが、科学への篤い信頼と希望を感じるSFで面白かった。終盤が盛り上がりどころとは思うのですが、個人的には何も分からないところから一つ一つ状況を明らかにしていく序盤が好きです。
悪趣味を煮詰めたような出来事、いかれた登場人物たち、エキセントリックな女子、ぶっ飛んだ展開が生むドライブ感、そしてヤバい家族に熊とユヤタン全部載せみたいなものが出てきて驚いた「放課後にはうってつけの殺人」。
初期作みたいだなと思うものの、私に当時の鏡家サーガが刺さったのはそこに共感できる切実さがあったからで、それはあの時あの歳だから感じたものであって今となってはここにあるかどうかも分からなくなってしまいましたが、それでも佐藤友哉の味がするとしか言いようがない小説が、当時より高い完成度で読めて良かった。いや全然良い話ではないですが……。
2025年振り返り(マンガ)
ずっと面白く読んでいるシリーズの最新刊が順当に面白かったなと思う2025年。
アニメ化もした「メダリスト」の最新刊の狼嵜光の演技、あれ見ました? 凄いを通り越してもはや怖いの領域と、それを表現しきるマンガとしての凄みになんかもう呆然としてしまいました。
「葬送のフリーレン」は大陸魔法協会vs帝国魔導特務隊vs影なる戦士という今までやってこなかった真正面からの組織戦に入ったのですが、これが滅茶苦茶面白いので改めて凄いマンガだと思いました。どちらかというと個人的な感情にフォーカスした作品だと思っていたので、こんな王道展開をやっても面白いのかと。
どんなスター選手もいつかは衰えて引退の時が来る、しかもそれは史実で分かっていること。だとしても、あらゆるものを背負い込むオグリの姿に胸が痛くなった「ウマ娘 シンデレラグレイ」。単行本で追っているので、次の有馬記念を待ち遠しく待っています。
完結した「ビバリウムで朝食を」は、すこし不思議に溢れた少女たちの夏休みの冒険と大きく広げたSFの設定が綺麗に収束していきほろ苦さを残す傑作だったと思います。好きな作品の多い道満清明の中でも個人的にはベストかも。
「虚構推理」は雪女がああだったからと思わせてのろくろ首のこれなのが憎い。対になる構成という意味では、小説では完結している忍法虚構推理も鋼人七瀬の対なのですが、こちらは胡乱な設定の作中作が妙に面白くて中身が気になるという不思議な味わいがあります。
「SPY×FAMILY」はしばらくはこのままの日常で続いていくものだと思っていたので、一気に衝撃的な事実が明らかになって話が展開した16巻で驚きました。
私は作者の元々の作風が好きなので、こう、懐刀を抜いてきたみたいなのが来るとキャッキャしてしまうのです。
新しく手に取ったところでは「サンキューピッチ」が知っているはずの野球なのにこんな切り口があったのかという視点の連続で読むたびになんだこれとなっています。邪道というには真面目に野球をし過ぎているのに、こんな野球知らない……。
新作では「魔法少女と麻薬戦争」が面白かったです。ヤクザと半グレの抗争に魔法少女と彼女たちが生み出したドラッグが根深く絡んでいく。極端な組み合わせをスピーディーな展開で噛み合わせていくのですが、これがなかなか面白くてこの先も楽しみ。
2025年振り返り(ライブと音楽の話)
今年は節目になるようなライブに多く足を運んだ一年だったなと思います。
15周年だったリスアニ!LIVEと20周年だったAnimelo Summer Liveはどちらも集大成と呼べるラインナップで、アニソンという文化の一つのチャプターの終わりを見たライブだったと思います。
アニメのタイアップで所謂一般アーティストが作品にがっちりと寄せた楽曲を作るようになって久しいこの時代に、カルチャーとしてのアニソン(≠アニメタイアップ曲)というここ20年で大きく育ち、そして今曲がり角にあるシーンの総仕上げに花火を打ち上げたようなライブ。特にアニサマは本当によくこのラインナップを揃えてくれたという、言い方はあれですがアニソンオタクとしての走馬灯を見ているような、ああもうこれで死んでもいいみたいな気持ちにすらなる3日間でした。
そして節目という意味ではTHE IDOLM@STER CINDERELLA GIRLS 10th MEMORIAL LIVE STARLIGHT STAGEも大きな区切りになるライブでした。
というかシンデレラガールズ、展開はこれからも続くと言われてもデレステの更新停止はやっぱりちょっとクるものがあるというか一つの時代の終わりを感じてしまうし、本当に初期から追いかけてきたからこその感慨があります。だからこそ前回の10thのようなエモに振ったセトリではなく、楽しさ全開のセトリだったのだとは思いますが。でもね、言葉にしきれないものはあるのです。
終わるものがあれば始まるものもあるということで、学園アイドルマスターThe 1st Period Spotlight Star / Harmony Star。というか私のSpotifyによると今年一番聞いたのが初星学園。いや本当に曲が良いのですよ。
MOIWでの披露も最高だったStar-mine
KEYTALKじゃん! って思ったENDLESS DANCE
MVも相まって倉本千奈の歩みを想い泣ける空と約束
そんな方向性で来るとは! と唸ったサンフェーデッド
体育祭での披露が最高だったナイワ
まだ音源リリースされていないものも多数あり、来年もどんな曲が出てくるのか楽しみです。
アイマス全体では新旧ブランド入り混じったお祭りだったTHE IDOLM@STER M@STERS OF IDOL WORLD 2025がただただ楽しかった。
大阪ドームを満員で埋めてこの人数のアイドルが出演する一大祝祭、もはやアイマスの国威を示すための行事という空気すらあったので、ちゃんと定期的に開催してほしいです。
ライブの話に戻ると、FLOW THE FESTIVALが今年も最高でした。アニソン×ロック、タイアップ曲としては主流を占めるとまで言えるのに、それをコンセプトしたイベントとして現存するのは唯一無二なところがあり、他にはない楽しさがあります。
来年の日程は学マス2ndと被って頭を抱えたのですが、続く限りは全通する所存。
フェスというところでは、JAPAN JAM(4/29)とCOUNTDOWN JAPAN(12/30)にも参加。やっぱりこの形式のフェスにはこの形式のフェスだけの、いわばビュッフェのような楽しみがあり、一年に数回は行っておきたいなと思いました。
去年も言った気がしますが、JAPAN JAMのちょうどいい感が今年もヤバかった。このまま適度な規模間を今後も維持してほしいなと思います。
そしてフェスでの出会いという意味では、羊文学にハマったのが今年の大きな出来事。
ずっと気にはなっているもののいまいち好みではない、でもなんだか気になるという位置にあったアーティストだったのですが、JAPAN JAMで青空の下で聞いていた時にふいにチャネルが合ったような感覚があり、そこから集中的に聞き始めてアルバム「Don’t Laugh It Off」が名盤で一気に落ちました。CDJでも見たのですが、ライブだとゴリゴリのオルタナなのを感じて恰好いいんですよこれが。
同じくJAPAN JAMでの出会いという意味ではAoooも。基本的にはシンプルなバンドサウンドなのですが、少しのお洒落さと一体になった時の気持ち良さがあってよいなあと。
ちなみにあとで調べてすりぃにツミキ!? って驚きました。
単独ライブで今年凄かったのはAve Mujica 5th LIVE「Nova Historia」。
いやこれ、圧巻でした。バンドリ、声優が演奏にチャレンジするコンテンツだったのがもはや遠い過去の話のようです。
仮面を外して、幕間の劇も無くして、MCなしで駆け抜ける1時間半。ああこれがAveMujicaの完成形なんだなと。
バンドとしてのパワーがあるのもですが、そこに世界観を表現する役者だからこその凄みがあり、それを支えるプロデュースチームの力があって、そこが今奇跡的な噛み合い方をして勢いを生み出しているような気がします。というか佐々木李子がとんでもなくて、完全に降りてきているパフォーマンスで凄い。
そして、それに呼応するようにDiggy-MO'がアクセルを踏み込んで行っているのですが、最新曲のSophieがコンテンツ的にここまでやってもいいんだ……って感じでまた凄かった。
AveMujicaの場合、作中の設定的にもライブの場でそのままのキャラクターとして立つ必要が無い(キャラクターたちも世界観を演じているので)というのも上手い具合にかみ合っているところなのかなとは思ったり。
あと今年のライブでは岸田教団ワンマンライブツアー「15周年記念総決算大セール」が良かったです。
岸田教団&The明星ロケッツ、バンドとしては今確実に充実期にあるというか、ライブでのパフォーマンスが今まででも最高の出来にあって滅茶苦茶良いと思います。そして15周年ということでベスト盤的な選曲がなされていて、改めて良い曲が多いなと感じるライブで満足感がありました。
ライブ以外でよく聞いたのは、ナナヲアカリ「フライングベスト2」。ベスト盤と言いながら1枚目はオリジナルアルバム的な作りで、これまでのナナヲアカリ的なものの延長線にありながら、今のナナヲアカリが現れた1枚になっていて非常に良かった。
それから緑黄色社会「Channel U」はまさしく充実作という感じで、今ノっているバンドの勢いというものを感じる一枚。
Spotifyって自分のプレイリストが終わった後とかに自動でリコメンドされた音楽が流れていくのですが、その中で耳に泊まって聞き始めたのがtayori。ちょうどメジャーデビューも決まりアルバム「magic」が出たのですが、これも良かったです。なめらかな歌声とメロディが聞き心地が良くて好み。
曲では米津玄師「Plazma」「BOW AND ARROW」「IRIS OUT」はやっぱ天才だなこの人と。凄い。
ジークアクス繋がりでは、星街すいせい「もうどうなってもいいや」も良かった。
あと、女児向けシンフォギアことプリンセッション・オーケストラを見ているのですが、This is ELEMENTS GARDENみたいな曲が次々にあーこれこれ! ってなって良いです。エレガ曲に対して刷り込まれたあらがえないものがある。
2025年振り返り(アニメ・映画の話)
今年一番面白かったアニメなら間違いなくアポカリプスホテル。
人類がいなくなった地球でロボットたちがホテルを続けているゆるふわ系SFなのですが、すこし不思議というか、だいぶ変な話です。ただ、どんなに振り切って変なことをやっていても、斜め上の題材に全てに大真面目に向き合った結果として出力が変という感じなのが個人的にとても好み。
問題の回が多すぎるのですが、やはりインパクトとしては9話の結婚&葬儀披露宴の話。人類ではない者たちが人類の営みを模倣しているから生じる不謹慎さと、すでに地球の文化は彼ら彼女らの手によって新たに作られるフェイズに入っているのだという感慨が、泣けばいいのか笑えばいいのか迷子になる強烈な出来事と共に入ってくるのが凄まじかったです。
そしてそうやってロボットと異星人たちが積み上げてきた何百年もの営みがあってこその最終回の人類との関係にたどり着く訳で、最後まで素晴らしいアニメだったと思います。
そして今年一番盛り上がったアニメは機動戦士ガンダム GQuuuuuuXでしょう。
映画を見てそんなことある!? となり、そこから1stガンダム→Z映画三部作→逆襲のシャアと見たのですが、その上でこれを毎週見れたというのが体験として非常に面白かったです。作品自体の面白さというより、毎週毎週のそんな馬鹿な!! とやりやがった!! が怒涛の情報量で流れ込んでくるのが凄まじかった。そして宇宙世紀ガンダム、今見ても面白いので流石の名作だなと。
そしてシャアという男が何十年もの間人気をしているという理由を思い知りました。単にかっこいいという訳ではなく、お前さあ! となるポイントが多すぎてそこに味わいがあるんだなと。
あと衝撃だったのは銀河特急ミルキー☆サブウェイ。3DCGのショートアニメなのですが、キャラの立ち方と会話のテンポが良すぎて異様な中毒性が。監督のセンスがずば抜けてるのだろうと思います。
映画だとやはり大長編タローマン 万博大爆発。
あのタローマンを映画で100分も? に対して一番真剣(つまり一番大変)な回答を出してきて凄かった。万博と絡めた大真面目なストーリーを縦軸に、パワーアップしたでたらめを横軸に繰り広げられ続ける異常な映像と岡本太郎の言葉たち。なるほどこれが対極主義ということか? と思わされる大怪作でした。
それからゾンビランドサガ ゆめぎんがパラダイス。
これも変なことを大真面目にやっているところが好みに直撃なタイプの映画だったのですが、いやこれ何だったんですかね……。ゾンビィvsエイリアンのSFをメインにやりながら伝説の山田たえにフォーカスを当てつつ、これまでのシリーズで積み重ねた要素を丁寧に拾って、ラストは感動のライブ。最高にゾンビランドサガしていて、なんだかよく分からないけど泣いてるみたいなところまで持っていかれるパワーのある映画でした。
放送からはずいぶん期間が空いてしまったのですが、TVシリーズを見た人は黙って観た方がいいと思います。本当に損はしないので。
あとはドラマですがザ・ロイヤルファミリーが凄く良かった。
競馬を題材に継承の人間ドラマを描いているのですが、ストーリーも映像もとても良くてですね。特に前半の山王社長、擁護の余地がないほどアレなことをしているのですが、でも特別な魅力があるのですよ。だからこそ最終回の「有馬で勝つ」に繋がってくるわけで、いや本当に良かった。そして、サラブレッドって美しいなと感じたドラマでした。
他に面白かったものでは、サイレント・ウィッチがモニカの百面相と会沢紗弥が魅力的で良かったです。原作に手を出したのですが、ここからが更に面白いのでぜひ2期、3期をお願いしたく。いや本当に面白いので。あと羊文学の主題歌がまた良いのですよ。
原作を読んでいるものでは、メダリストやウマ娘シンデレラグレイも良いアニメ化でした。逆に原作を知らないものではグノーシアのアニメが面白くて毎週楽しみにしています。明らかにゲームでやった方が面白いタイプの原作だと思うのですが、滅茶苦茶出来の良いアニメになっていて凄い。
それから今年は音沙汰が無くなってちょっと心配していたプリンセス・プリンシパル CH4章が観れたので良かった。内容的には次への繋ぎの色が濃い、なかなか息苦しさのある話になっており、早く続きを見たいところです。
2025年振り返り(ゲームの話)
今年を振り返るならやっぱりSwitch2発売の年ということで、運のよいことにビックカメラの店頭販売に遭遇して購入できたのですが、まだ専用ソフトはあまり遊べていないのでその辺りは来年のお楽しみという感じ。
同梱版で購入したマリオカート ワールドは、一人でやってもネット対戦でやっても面白いし、集まってやれば盛り上がるのは流石の出来と感じました。
今年一番やったゲームは間違いなくゼノブレイドクロスDE。
なかなか尖ったゲームでしたが、圧倒的に広い惑星を探索していく面白さは唯一無二でするすると100時間以上が溶けていったゲームでした。感想は個別に書いたのでリンクを。
それからドラクエ1&2。11→3→1→2の順番でプレイできてロトの勇者の物語に時系列で触れられたのも良かったですが、恐らく原作そのままに近かったドラクエ3と比べると、明らかに原作から色々なものが盛られていてそこが面白かったです。
ドラクエ1はこれ無から生まれてるだろ! というイベントで肉付けされているのですが、その結果として主人公が「滅びかけた世界で頑なに一人旅を続ける、夢の中でルビス様のお告げを受けたと主張する出自不明の滅茶苦茶強い怪しい男」としてキャラ立ちしているのが不思議な味わいを生み出しています。
ローラ姫の側近の女騎士とか明らかに仲間になる流れじゃん! と思うのですが、最後まで(ローラ姫を連れて行かなければ)貫かれるストイックな単身での戦い。そしてこの一人であることが戦闘の味付けを私の知っているドラクエとは別のものにしていて面白いのです。
特にボス戦は、オートセーブがあることを前提に何度か死ぬことで相手の行動パターンを把握していき、それに対して的確な行動や装備を詰めていくという、普通にやっていても低レベル攻略的な戦略を求められる感じのバランス。一人しかいないことで1回の行動選択が重くミスからの立て直しが難しい緊張感もあり、その中で自分の考えた攻略法が通った時の達成感があるところが良かったです。
そしてドラクエ2は主人公たち4人のキャラクターが立っていて、勇者の血を引く子供たちの冒険という面が引き立っているのが面白かったかなと。そしてそこここにこれまでのロトの勇者たちの足跡を感じられるところが良きでした。
戦闘の方はいつものドラクエになりますが、ローレシアの王子がひたすらにゴリラだったのが印象に残っています。ドラクエで普通に4桁ダメージが出る……。
都市伝説解体センターは謎解きゲームとしての面白さがある訳ではないですが、ある仕掛けが効いていました。底が抜けるタイプのカタストロフ、麻耶ミステリみたいだなと。あと苦労人なジャスミンが好きになりますよねこれ(というかネタバレなしで他に言えることが無くなる)。
ソシャゲは引き続き学園アイドルマスターをメインに遊んでいます。
プロデュース自体は環境は適時変わっていくもののどうしても繰り返し感はあるのですが、相変わらずシナリオとキャラの引きが強くて楽しい。推しは倉本千奈と篠澤広ですが、STEP3がどのアイドルも良いのです。
【ゲーム感想】ゼノブレイドクロス ディフィニティブエディション
大きなストーリーはあれど、惑星ミラを探索することがメインであり、惑星ミラ自体が主役であり、その魅力で突き抜けるような尖ったゲームでした。尖ったことで抜群に面白いところと、そのせいでどうにもなっていないところが混在する歪さはありますが、「この惑星で生きていく」のキャッチコピー通り、惑星ミラに何百時間と時間を溶かしたファンが多いのも納得。なんというか、これから生きている中で、ふとミラに帰りたい……と思う瞬間が来るような気がする、そういう魅力があります。
とにかく探索が楽しいというのがこのゲームの魅力。圧倒的なスケールの惑星ミラは完全なオープンワールドで行こうと思えばどこへでも行けるし、平原から森、岩山に崖、雪山に火山帯から古代遺跡群までゼノブレらしい高低差を生かしたダイナミックな地形がどこまでも広がっています。歩き回っているだけでも思いもかけないところから知らない場所が拓ける瞬間の快感は、実際に自分の足で旅をしているような感覚すらあります。その中で思わぬ絶景に出会ったり、圧倒的高レベルのオーバードがいて慌てて逃げ帰ったり、足を踏み外してせっかく登った場所から振出しに戻ったりと、惑星ミラを探索すること自体がこのゲームの魅力の大部分を占めているとも思います。
また、ストーリーを進めるとドールというロボットに乗ることができるようになり、その瞬間に世界のスケール感がちょっと変わるのがまた面白いところ。あんなに苦労して歩き回っていたエリアを一気に駆け抜けたり、届かなかった高いところにジャンプで届くようになったり、歩き回ってきたミラの大地がさらに広がったような感覚があります。更にはフライトパックを入手して飛行できるようになると、あんなに時間をかけて歩き回った大地を眼下に見渡して、ああここではこういうことがあったなと感慨に浸ったりも。もちろん今まで届かなかったエリアにも行けるようになり、世界が狭くなると同時に広くなるという感じがあります。この辺り、現実で徒歩→車→飛行機と交通手段が変わった時の感覚そのままで、本当に探索をしているような気持になるゲームだなと。
あとは飛行が前提にあることで、ゼノブレ3辺りで顕著だった、とりあえず高いところに上って落ちてくることの繰り返しで探索エリアを広げるというパターンにならないのも良かったです。というか、最終的に飛んでいければいいからこそ、この惑星ミラのマップ、導線とかもあまり考えず、とにかくダイナミックで壮大な地形を作り込んでいるんじゃないかという気すらします。
そういう意味ではこのゲーム、メインのシナリオに応じてマップがあり、進むルートが定まっているという感じが全然ありません。とにかく惑星を丸ごと一個作っちゃったというところがスタート地点で、シナリオはその上に配置をしているだけという。何もかもが惑星ミラファーストで、作りたいから作っちゃったという気配すら感じるのです。
ただその作り方だと、ゲームとしては広いばかりでスッカスカになりかねい。それを圧倒的物量で押し切っているのが、このゲームの凄いというか、尖っているところ。何をしているかというと、広大なマップをヘクスごとに切り分けて、その1マスごとに何かしらの要素(クエストだったり、アイテムだったり、冠付きモンスターだったり)を必ず配置することで、とにかくどこを探索しても何かしらあるという物量ごり押しパワープレイ。やってもやっても湧いてくるクエスト類も含め、調査率を上げるために惑星ミラを縦横無尽に駆けずり回ることになり、プレイ感覚としては無限にプチプチをつぶしている趣があります。この辺り、やることがあまりに多すぎると投げ出したくなる人と、無心にプチプチをつぶすことに楽しみを覚える人はいるので、好みが分かれるところと思いますが、会心の出来の広大な世界を、ゲームとして無理矢理成立させているところはゼノクロの味だよなあと振り返って思います。
その反面、プレイ時間中ほぼほぼミラを駆け回ったりクエストをこなしたりになるため、メインストーリーの影が非常に薄くなるという部分も。ただこれはもう、こういうゲームとして作ったことの宿命みたいなもので、正直なところ世界観を補足するフレーバーテキストみたいな感覚で進めていたところはあります。ストーリー用のダンジョンがある訳でも話に従って新しいエリアに行くわけでもなく、そうなるとファストトラベルしてイベント見てボス倒すみたいな形にしかならない訳で、これはもう仕方がないというか。
そしてそういう作りだからこそ、ほとんどの謎が投げっぱなしで終わる12章が生まれていて、ちゃんとストーリーをやろうとした追加の13章にゲーム性との食い合わせの悪さが生じるという事態が起きるのですが、その辺りはまた後で触れます。
先ほどから惑星ミラと言っていますが、話としては地球を失った人類が移民船で脱出し、惑星ミラに不時着してそこで生活基盤を作っていくというもの。この星には元からいた種族から、人類と敵対するグロウスに連れられてきた異星人まで、様々な種族が生きていて、クエストをこなすごとに人類の作った街であるNLAの多様性が増していくのですが、この辺りも面白かったところです。
膨大な数のクエストの中で様々な人たちと関わり合いになるのですが、まずもって人類自体もヤバい奴らが結構いるというか、思わずTwitterで「NLA 民度」で検索してみんな同じこと思ってるよなと確認したくらいアレな感じで、そこに異種族が続々と入所してくるのだからまあ軋轢や事件に事欠かない訳で。特に中盤はもう駄目だよこの街! みたいに思っていたりもしたのですが、終盤になってくると少しずつ相互理解も進み、なんだかNLAに思い入れができてくるのだから不思議なものです。
やたら極端に走って問題起こす奴の多かった人類も、金にがめつく自分勝手なノポンも、文化が違い過ぎてデリカシーが無く見えてしまうマ・ノンも、その生態に謎が深まるオルフェも、ゴルクァでボルタントをリボルタントするザルボッカも、古代文明に繋がりがありそうなクリューも、武人過ぎて融通の利かないラースも、素朴な生き方をしているバイアスも、BTTFやりたかっただけだろというドクターBも、共存は不可能かと思われたデフィニアも、結局お前は何だったんだよというルーも、気が付いたらみんなNLAの大事な仲間。いろんな奴らがいていろいろあった街だけどNLAは我々の新しい故郷だし、我々はこれからも惑星ミラで生きていく……という気持ちになったところでさて問題の追加シナリオ13章です。
まず前提としてこのゲーム、WiiU版は12章までですが、エンドロールの後で余りにも大きな謎が開示され、その他大小の謎も残ったまま、俺たちの惑星ミラでの生活はこれからだ! という感じで終わります。それはそれで、惑星ミラで生きていくことが主眼にあるゲームなので正しい、正しいがあまりに気になり過ぎる……というところで10年待っていたWiiU版のプレイヤーは凄いなと思いますが、満を持してDE版で13章が追加された訳です。
結論から言うと、この13章で大小さまざまな謎はあらかた開示されますし、本来どういうメインストーリーが描かれていたゲームで、どういう設定があったものなのかもちゃんとわかります。そしてゾハル(ゲート=マルチバース・ジョイント)をめぐる話をする辺り、これも「ゼノブレイド」を冠するシリーズの1作品であることが良く分かるお話にはなっています。
ただ、これが惑星ミラが主役の作りになっていたゲーム本編と食い合わせが悪いというか、今までのゲーム性を捨てて違うゲーム始まったみたいになっていてなんとも。基本はイベントシーンの連続と浮遊大陸というラストダンジョン探索になるので、急に普通のRPGになったなというか、むしろこれはゼノギアスのDISC2では……? みたいな。
それはそれで面白いですし、物語の謎を明かすという意味では良いのですが、個人的にはあんなに思い入れができた惑星ミラ、そしてNLAを捨てることになるのが、この惑星で生きていくんじゃなかったの?? みたいな引っかかりがありました。
思い入れができたところで……というのはイーラやアイオニオンでもやられているので、いつものゼノブレイド仕草と言えばそれまでなのですが、惑星ミラが主役のゲームで、そこに魅力が集中していて、100時間以上調査して思い入れがどんどん積み重なってきた中で、あっさり消失しますと言われるとは??? ってなりませんかね……。
あと、クエストの進行次第で住民になっているかが変わるので仕方がないのですが、NLA住民の力を合わせて脱出するところで、多くの異星人が居ないような扱いになっているのも寂しさがあり。いやだって、俺たちみんなNLAの仲間のはずだし、それぞれの特性を生かせるシーンはあるはずじゃないですか。
そんな感じで、プレイ時間を重ねるたびに惑星ミラへの巨大感情が育まれていくことで、13章を正面から受け止められなくなるという、ゼノブレイド3の時と全く同じ現象が起こったりしましたが、13章は本当はこういう設定でこういう話だったんだよという豪華な蛇足だと思ってすっかり忘れ、これからも私は惑星ミラ生きていこうと思うのでした。だってクリア後は12章終了後まで巻き戻って再開するのだから、そういう風に楽しめってことだと思うんですよ!


















