新月譚 月姫 3巻 / TYPE-MOON・「新月譚月姫」制作委員会・佐々木少年

真月譚月姫 3 (電撃コミックス)

非常に面白いのですが、どこか引っかかるような感覚が残るのも確か。
とりあえず、ストーリーと設定が面白いです。ボーイ・ミーツ・ガール？から始まる日常の隣の非日常っていうわかりやすいテーマなんですが、設定やキャラクターの力でこれだけ面白くなるのだなぁと思いました。空の境界と世界観を共有しているようですが、あちらと違って観念的に小難しくはなってないのもマンガ的にはバランスが良い感じ。ゲームをやってないため先の展開を知らないので、まだまだ志貴にまつわる謎や遠野の家に関する謎など、色々と面白くなりそうな要素がたくさんあって期待。本筋のアルクェイドと志貴による吸血鬼退治に秋葉やシエルがどんな風に絡んでくるのかも気になります。
もう一つ魅力的だと思ったのがキャラクターの表情や、構図、台詞回しなどのマンガとしての上手さ。原作がノベルゲームということでマンガ化は結構大変だと思うのですが、表情で感情を表現したり、構図やセリフで強弱をつけたりといった部分で、すんなりマンガとして読めます。
ちょっと引っかかったのは女性キャラクターの微妙な不自然さ。魅力的ではあるのですが、対象としてしか描かれてないような気がするというか、どこか違和感を感じるような。
満足度：A-