とらドラ・スピンオフ! 幸福の桜色トルネード / 竹宮ゆゆこ

だぁぁぁぁぁぁぁ!!! 甘いよ桃色だよ脳が溶けてるよ!!!
とらドラ本編よりギャグ色控えめなスピンオフは、その分初々しいラブ模様が爆裂しています。読んでいて身悶えするというかこっぱずかしいというか、なんかお前ら見てるとぞわぞわするからあっち行ってろ的な、超不幸体質男幸太と天然エロス娘さくらの初々しすぎる恋模様が展開します。
1話から3話までもうベタベタなのに、それでも読ませるのが竹ゆゆのテキストセンス。とにかく読みやすくて面白い上に、笑わせるところは笑わせて、泣かせるところは泣かせる的な緩急自在さ加減が絶妙。キャラクタもしっかり立ってるし、なにか特に文句のつけようも無い感じです。
無防備系天然エロス娘に翻弄されまくる幸太も、裏があるのかと思わせて全然なかったおつむの緩い感じのさくらも、なんか見ていて微笑ましいことこの上ないですし、出会って近づいて、好きな気持ちからぎこちなくなって、でもそれを乗り越えてみたいな過程もストレートで応援しやすい感じ。特に好きだからこそすれ違うなんてあぁ、もう、なんだ、甘酸っぱいな!
しかし個人的にはそれを見守るみんなの兄貴ことすみれの格好よすぎる性格に惚れました。そりゃ北村もメロメロですよ。そしてそんな北村が落ち込んでるところに意外な一面を見たりして。
いや、何にしても若くて甘い青春ラブコメとしてかなりのできだと思います。個人的には大河と竜児の相互依存な関係が好きなのですが、こういうストレートなのもこれはこれで。
満足度:A-


本編とは何も関係ないですが、極私的理由から刺さったのが北村のこのセリフ。

「なぁ幸太。手が届く距離にいるうちに、やるべきことはやらないと。へたくそでも、失敗しても、恥かいても、できることは全部やらないと。離れてからじゃ、遅いんだぞ」

・・・・・・ぅ、うるさいうるさいうるさい!!