デイドリームネイション 2巻 / kashmir

ちゃんとストーリーが動いているようでいて、やっぱりどこかがおかしい第2巻。
同人誌を作ってイベントに参加したり、旧校舎で夏合宿をしてみたりと学生らしいとも言えそうな活動をしている知春たち漫研メンバーを描いたマンガ。同人誌即売会の様子とか知春とって絵を描くことが持つ意味とか、旧校舎についた少女の例の話とか、結構真面目な部分も良かったりするのに、その中に気がつくと変態要素が極めて自然に紛れ込んでいるからさすがです。
繰り出されるネタの斜め上のセンスとかシュールさとか、絵のセンスとか可愛さとか、とにかくセンスの良さが印象的。この雰囲気はたぶん読まないと分からない、そしてハマる人はとことんハマるタイプのものだと思います。私はとても好き。
それにしても、まるで当たり前のように何かがおかしいネタが入り込んで、それはそれで全体として均整がとれているように見えるのが何というか凄いです。
神様(青年)は相変わらずメイド服だし、その弟な神様はどう見ても幼女だけど弟だし、でもその二人が対面して土地神的なシリアス話が始まる、みたいな。そして旧校舎の幽霊は幼女で、そこにエロ本と粘液と脱げる巫女服が出てくるあたりはなんかもうなのですが、最後は綺麗にまとまって良い話だったように思える、みたいな。とても変態なのに、どこか澄んだ空気があるというか、なんとも不思議な作風の作品だと思います。