F1開幕直前つれづれ

開幕まで一週間を切ってテンションが上がってきたので、あまり需要がないF1のエントリを書こうかなと。開幕してしばらくたつと大体の力関係が分かってきてレース展開が読めるようになってくるので、この時期の蓋を開けてみるまで分からないドキドキ感は他に変え難いものがあります。


とりあえず、今年の注目点はミハエル・シューマッハの復帰と、プライベーター回帰の潮流の中での3つの新チームの挑戦、そして給油禁止によるレース展開の変化かなと。
ミハエル復帰は、去年実現しなかった夢がついに! という感じ。テストのタイムを見る限り40を過ぎた今でも何の問題もなく速いのでしょうし、マシン開発能力といいカリスマ性といいチームを強くするということにかけては右に出るものがいない人、しかもロス・ブラウンとの黄金コンビとくれば期待するなというほうが無理な訳で。
とはいっても、ブラウン&ミハエルは確実に「過去」の栄光。2010年のF1として、新しい世代のドライバーたちがその「過去」に簡単にひれ伏したんじゃつまらないとも思うのです。とりあえず、まずはチームメイトのロズベルグがどこまでミハエルと闘えるかなのかなと思います。ニコがんばれ!
BMW撤退、トヨタ撤退、ルノーの事実上の身売りと世界不況の中でワークスF1の流れは後退し、90年代初頭のようなプライベータ回帰の雰囲気を見せる2010年F1。コスワースエンジンならOK的選考によって選ばれた新チームが2/4で出走前に危機を向かえ、カンポス・メタは身売り、USF1に至っては参戦できずとモズレー体制の負の遺産を残しつつ、それでも新チームのチャレンジは見ていて楽しみになるもの。でも、マシンの開発までしていたローラや開発に向けた設備を有していたエプシロン、実績のあったプロドライブではなくこのチームが参戦権を手にしてこういう結果になったことには、いつもながらにF1の後ろ暗いを見るような気分ではありますが……。
とはいえ、マレーシアのチームなのにイギリスの超名門チームの名前を掲げてF1復帰したロータス、久しぶりにF1でニック・ワースの名前を聞くことになったヴァージン、やっぱり久しぶりにF1でダラーラの名前を聞くことになったHRTと楽しみは楽しみ。前半戦はこの3チームが圧倒的最下位争いをすることにはなるのでしょうが、新チームの中でどこが一番最初に中団グループへ手をかけるのか、今年の大きな見所になると思います。
そして久しぶりの給油禁止。燃料搭載量とピットストップタイミングによる戦略とタイムで競っていた去年までは、タイミングモニタに張り付きながら先の展開を予測する楽しみこそあったものの、普通に見ていてレースの状況が良く分からないという弊害はあったわけで、よりシンプルになるルール改正は面白いかなと思います。コース上での争いがメインになるだけにオーバーテイクが重要なのでしょうが、現代F1はそれが難しいといわれるだけに、行列行進のような単調なレースになってしまう危険性もあるわけですが……。
そして燃料が同条件になる以上大事なのはタイヤの使い方なのかなと。タイヤを労わらないと後半ずるずると後退しかねませんが、オーバーテイク含めプッシュするところはプッシュしなければいけない。燃費についても同じことがいえるでしょうし、今まで以上に勝負をかけるタイミングが重要になってくるような気がします。タイヤの状況と燃料の重さによって状態が変わるマシンをドライバーがレースの中でどう操るかも注目。


そんな感じに注目している今年のF1。トヨタ撤退でまたしても日本から遠ざかってしまいましたが、これまでの日本人以上の期待を受けて小林可夢偉が走ることもありますし、みんなもっと注目すればいと思うよ!!