F1中国GP

昨日はF1中国GPの決勝。作戦の違いが終盤のペースの違いをもたらして、最後まであちこちでバトルの見られる面白いレースでした。やっぱり今期のF1は面白いです。

とにかく今回は3ストップのメリットを活かしきって2ストップのベッテルを終盤にオーバーテイクしたハミルトンのレース。ベッテルの背後にじわじわと迫っていき、そしてコース上で完全にねじ伏せた展開は、まだ今シーズンはベッテルのものと決まったわけじゃないという説得力十分。レッドブルKERSがトラブル続きという弱点も合わせて、この先のシーズンが面白くなりそうです。
そして3位表彰台のウェバーはQ1脱落の悪夢の予選を挽回するだけのもの。3ストップでスピードを活かしきる作戦が、DRSでオーバーテイクのしやすくなった今年のレースではありなんだと思わせるレースでした。
その後ろではメルセデス勢の復調と入れ替わるように沈んだルノー勢というところ。この感じだとTOP4というよりは、やっぱり今年はTOP5(上2チームが抜けていますが)チームなのかなという感じ。そして信頼性も高まった中で、ポイント圏内はほぼこの5チームの独占になっていくのではないかという予測もできます。
だからこそ、そんな中で10位に滑りこみこの5チーム以外で唯一ポイントを獲得した可夢偉の走りは素晴らしかったかと。今回の直接のライバルはフォースインディア勢でしたが、タイヤに厳しい相手の特性を読みきったのか、最後の最後でディ・レスタを仕留める冷静な走りはお世辞抜きで貫禄すら感じます。TOP5以外のチームでは、スピードではトロロッソやフォースインディアが来ても、レースまで見れば今確実にザウバー+可夢偉トップランナー。この先のシーズンもこの調子で、上位が崩れたときには更に上も狙うようなレースを見せて欲しいと思います。
ザウバーは今回レースがうまくいきませんでしたが、ペレスも速そうなので元気がいい印象があります。そして新人ではディ・レスタが前評判に違わぬ活躍っぷり。そしてスーティルはディ・レスタに圧倒されているようだと、シーズン中にヒュルケンベルグに替えられる可能性すらでてくるのでは……。
後ろのほうでは今回もチームロータスが健闘。ヴァージンやHRTとは次元が違うところを見せつつ、中団グループの後ろを視界に捉えてきている2年目のチームということで、ウォッチするのも面白いんじゃないかと思います。
そんな感じで先の展開が読めず、アクシデントや天候絡みではなく至る所でバトルの見られる面白いレースでした。マレーシアと合わせて本当に今年のF1は面白いと確信。ヨーロッパラウンドが待ち遠しい!