ハチミツとクローバー 8巻 / 羽海野チカ

ハチミツとクローバー (8) (クイーンズコミックス―ヤングユー)

つい魔が差して限定版を買ってしまって、かるたで一緒に遊ぶ人がいない事に気付いて悲しい気分になりました。
前の巻で竹本の話はひと段落ということで、今回は真山＆あゆサイドの恋愛話がメイン。人間関係は収束に向かってる模様で、舞台は大学を離れてデザイン会社を中心にして理花と真山が近づいてく様を眺めて未練を断ち切ろうとするあゆや、そのあゆにしだいになりふり構わずアタックしていく野宮とかそんな感じで相変わらず切ないです。特に序盤のあゆが。あゆの恋はここまできてしまってはどうしようもなく不毛なものには違いないのだけれど、それだからこそ切ないのかも。理花の内面は明確に語られるのははじめてな気がしますが、やっぱりこうかぁという感じ。あと、本当に少ししか出てないけど森田とあゆの関係ってすごく良いなぁと思います。
なんというか、全体に過ぎ行く時間への郷愁を感じて、それぞれがそれぞれにもうあのころには戻れないっていう感じがしている気がします。それでも前を見てきちんと新しいところに進んでいかなきゃって話なのですが、この巻を読むと皆でワイワイしてた頃の方が楽しそうに見えちゃうかなぁと感じました。
満足度：A-