.hack//Roots

最後までゲームに繋がる位置づけというものに縛られてたかなぁと。
真下アニメらしい後半の暴走的な盛り上がりがあまり感じられなかったのが残念。意味不明なのはいつも通りですが。しかし、2クール目はグダグダだったとしか言い様が無いのが正直な所。旅団結集からオーヴァン失踪、そして志乃が未帰還者になる1クール目のクライマックスはかなり良かっただけに、ちょっと残念。ハセヲが壊れるだけじゃ尺が長すぎたし、本筋や謎の解明はやっちゃいけないし、他の媒体とのリンクをつなげないといけないしで、.hackシリーズであることがアニメ単体としては首を絞めていた感じです。ただ、まぁそれなりに情報を集めてみると結構面白くもありました。
最終回はフィロとタビー、そして俵屋といったアニメオリジナルキャラにかたをつけて、ゲームへの繋がりを確保。ただ、G.U.に重なる部分があったのに、そこが微妙にG.U.と違うというのはどうなのか。フィロの設定はさもありなんながら、ガンで余命僅かだった人間だと思うと、ハセヲへのおせっかいがある種必死だったのだと思ってちょっと切ない。タビーの決心はゲーム世界では力になれない自分を直視してリアルでの夢を持ち、ハセヲとの繫がりを持ちつつの身の引き方で綺麗でした。清作みたいなのは振っちゃって正解ですよね。俵屋は前々から言ってたことなので省略。公式サイトでネカマだと断定された三郎ですが、やっぱTaNの暗部だったのか。そしてこのキャラは本当に良いキャラでした。独特の言い回しなんかすごく良かった。そして、ネカマだろうとなんだろうと、可愛いものは可愛いのです。むしろネカマだから可愛い。しかしデータドレインされると人格まで変わるのかという位のハセヲの変貌振りがすごかったです。一人で力だけをがむしゃらに追いかけてもダメだと気がついて丸くなった感じですけど、それにしても変わりすぎな気が。
そしてラストでさらに大量の謎を積み上げる構成はもはやなんとも。アバター、AIDAといった要素はアニメでは初? ラストのハセヲにスケィスを重ねるシーンとかG.U.を知らないとはっきりいって意味不明でしょうし。さらにここに来てオーヴァンの左腕の暴走が志乃を未帰還者にしたという疑惑まで持ち上がってさぁ大変。オーヴァンの行動の目的もなにもかも、おいしそうなところは全てゲームへ持ち越しで、思わずゲームがやりたくなったじゃないですか。まるでゼノサーガⅡの引きのようでした。これが商業戦略なのか。
まぁ、色々文句はありますが、最初から最後までそれなりに楽しく見れたので良かったです。